オウンドメディアの位置づけと特徴
※このテキストは『デジタルマーケティング連続講座⑩ オウンドメディア、 運営のキモ』の書き起こしです。文中の登壇者名表記は敬称略。
デジタル時代のマーケティングとオウンドメディア
池田:皆さんこんばんは。今週も始まりました木曜日のMARPSでございます。デジタルマーケティング連続講座を開催しておりますが、今日は第10回目です。
オウンドメディアについてお話をしてまいります。そしてこのオウンドメディアといえば、もうこの方、鷹木さんにご登場いただかなければなるまいということで、今回は満を持してお呼びしております。オウンドメディア運営のキモについてお話をしていただきます。
いつも通りお話をしていくと、皆さんもだいぶマーケティングの学び、学習が進んできている頃ではありますが、マーケティングは幅が広くて1個1個の奥が深いので、とにかく闇雲に勉強しているだけだと道に迷ってしまうということですね。
皆さんは日々、点の勉強をやってしまいがちなんですけれども、実務で使えるためには応用ができなければいけない。応用するためには、やはり体系的に全体を俯瞰して面として理解をしている上で、このマーケティングには流れというものがありますので、この面の中の線を理解していただきたい。
今自分はこの面の線のどこの点を学んでいるのかといったところの前後関係などを意識しながら、是非線として繋げて面として理解をして行っていただきたい。
MARPSはいつも面と線をある程度示しながら、今日はここの点を学んでいるんですよといったところを示しながら学習をしていただいています。タイトルはデジタルマーケティング連続講座ですが、再三言っていますとおり「デジタル時代のマーケティング連続講座」という意識で、是非話を継続して聞いていってください。
リアルのマーケティングにデジタルの新作が出てきて、それぞれ別にやっていたものをくっつけようとか言われていますが、もう最近は全てがデジタル化をしている時代になっているわけですから、このデジタル時代のマーケティング、今までのやってきたマーケティングをデジタル時代に適合させていくという考え方で、是非一つ一つの学習を進めてください。
PESOモデルにおけるオウンドメディアの宿命
このファネルマップの中で、このピンク色のところが連続講座16回で学んでいただいているところですが、今日はオウンドメディア、この真ん中よりちょっと下の赤く塗っているところですね。ここがオウンドメディアの領域になります。
なぜこのオウンドメディアがこの辺りに位置しているのかですが、これはMARPSでも過去何回も講義でやってきていますが、PESO(ペソ)ですね。ペイドとアーンドとシェアードとオウンドの、この4つのメディアのうち、オウンドは左下にあるわけです。
このオウンドメディアについて、今日これから鷹木さんにもかなり具体的なお話をして行っていただきますけれども、一番このオウンドメディアで誤解をしてしまいがちなところというのは、「メディア」という言葉がついているのでメディアっぽく感じてしまうわけですね。
何を言ってるかと言うと、オウンドメディアに情報、コンテンツを皆さん作ったりしながらこう置いていくわけですけれども、オウンドメディアで「発信する」という言い方を結構多くの方がしますよね。
なんですけど、このオウンドメディアがペイドとかアーンドとかシェアードと一番違うところというのは、ペイドもアーンドも同じメディアですから、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌とかWebとか、主要な人がいっぱい集まってくる場所ですよね。
左上のペイドというのは、そこに枠を買って広告を出稿する。右上は、その多くの人通りがある場所で記事や報道として取り上げてもらうものです。なので人通りがそもそもかなりあるからメディアであるということですね。
右下のシェアードメディアも同じですよね。XなりInstagramなり、いろんなシェアードがありますけども、レビューサイトの価格コムとか@cosmeとかも含めて右下ですけど、ここも人通りがあるわけです。
多くの人通りがあるので、ここで広告を出稿したり交流したり、あとは報道や記事で取り上げられると話題になるみたいなところがあるわけですが、オウンドメディアというのは皆さんが作っている皆さんの場所ですから、放っておくと人通りがないということなんですよね。
他のペイドとアーンドとシェアードというのは、皆さんに特別用がない時に多く訪れている場所なわけです。別に皆さんに用があるわけではない、人が来ている場所に、皆さんはそこでアピールをしたりするわけです。
左下のオウンドメディアというのは、皆さんが努力をしない限りトラフィックがないということと、基本的には皆さんに用がある人しか来ない、皆さんに用がある時にしか来ないというのがオウンドの宿命なわけです。
当然コンテンツマーケティングというのは、皆さんに直接的に用がない人がコンテンツには用があるから来てもらうことによって、少しずつ皆さんのことを知っていってもらうみたいなことをやるわけですけど、これがこの4つのメディアの中でオウンドメディアが少し特異な、特徴的なものであるといったところで、よく誤解が発生してしまいがちなんですね。
ということでファネルマップに戻ると、だからオウンドメディアというのはここにあるということです。基本的には皆さんに興味がある人しか、興味がある時にしか来てくれない場所である。
放っておくとトラフィックがない場所であるというところが、一番誤解されがちなところです。ここから鷹木さんにご登場いただいて、約70分程度ご講義をいただきますけども、かなり具体的なお話を今日は踏み込んでしていただく予定になっています。鷹木さん、ではご登場をお願いします。
ここからバトンタッチをさせていただきますが、かなり迫力のある風貌ですけれども、トークは柔らかく優しく、そして内容はめちゃくちゃ具体的という感じですので、是非皆さん集中して70分間鷹木さんのお話を聞いていただければと思います。では改めてオウンドメディアの運営のコツについて、鷹木さん今日はよろしくお願いします。
鷹木:池田さんがだいぶコンパクトに説明してくださって、お話を聞いて僕の中でも整理できて、なるほどって改めて思ったところです。今回、若干池田さんの考える部分と僕の考えるところで完全に一致してるわけじゃないんですけど、それ自体がオウンドメディアの奥深さでもあるのかなと思っていて、僕なりの解釈で進めます。
オウンドメディアの現状と可能性
今日の流れと鷹木氏の自己紹介
今日はこんな内容で行こうと思います。まず、誰でもメディアが作れる時代であるという話とか、SEO的にも追い風があるんだよ、でもオウンドメディア運営はうまくいかないよねとか、どうすればうまくいくのか、最後にちょっと次世代の情報発信に向けて、ここは僕も答えがあるわけじゃないんですけど、問題提起みたいなことができるといいかなと思ってます。
鷹木の自己紹介です。今、テクノコアという会社の代表取締役をやっています。2002年にインプレスというテック系の出版社に編集記者として入社して、以後アイティメディアやエンガジェットといったメディアで編集長をやっていました。
エンガジェットでは編集長として就任前からPVを5倍、売上を6倍以上に伸ばすことができました。これは必ずしも僕の手柄だけではないですが。
その後はスマートニュースという、いわゆるキュレーションメディアの会社に転職して、国内有数のニュースアプリ開発会社においてメディアビジネス開発を担当しました。2021年から独立して、国内外、特に外資系企業のメディアをサポートしています。
本は何冊か出していて、『オウンドメディアのつくりかた』や、これはだいぶ前ですが共著で『メディア・イノベーションの衝撃』という本を出しております。
どんなオウンドメディアがあるのか
どんなオウンドメディアがあるんだろうなみたいな話はよくあると思うんですけど、有名なところをいくつかピックアップしてみました。
「サイボウズ式」サイボウズの青野さん肝入りの媒体です。ここは多分すごく有名で皆さんもご覧になったことあるんじゃないかなと思います。
面白いところとかだと、「となりのカインズさん」とかですね。ここもある程度有名かなと思ってます。
ここはあんまり知られてないかもしれないですけど、「i4U(アイフォーユー)」という、GMOが運営しているオウンドメディアで、実はちょっと僕もお手伝いをしているところです。GMOだけの話ではなくて、食べ物の話を載せたりとかNintendo Switchの話を載せたりとかして集客をしているような形です。
僕の関わりになるところで言うと、Googleさんの媒体も少し手伝っていまして、Googleのデジタルマーケティングの媒体をちょっとお手伝いしてます。
これまとめの記事とか載っけたりとかして、あまりGoogleって事例が外に出てこない印象なんですけど、なるべくこのページはこういう事例であったり、利用者インサイトが分かるようなことをやるようにしたりしてます。
僕らがよくオウンドメディアの話をする時に任天堂の話を結構することがあって、YouTubeなんですが皆さんがご存知の通りめちゃくちゃ見られるわけですよね。ソフトのパワーというか、彼らの話題の力みたいのもあるんですけど、この辺とかも気にしてみたりしてます。
あとX界隈で言うとSHARPとかが有名だったりもするんで、この辺とかも大事なポイントかななんて思ってみております。
そういう意味で言うと、本当に誰でもメディアが作れる時代なんですね。Webページでもいいし、さっき池田さんの説明だとソーシャルはシェアードメディアとして別にしていましたけど、企業のコンテンツの情報発信みたいな流れで言えば、別にソーシャルメディア上とかでオウンドメディア、オウンドコンテンツを流していくっていうのも全然ありかなと思ってます。
実際、いろんなプラットフォーム上での成功例っていうのもあるのかなという風に思います。
SEOと生成AI時代の潮流
実はSEO的にもオウンドメディアは追い風かなと思っていまして、例えばGoogleですね。Google自身も言ってるんですけど、やっぱり専門家としての情報をすごく高く評価して、一次情報みたいなものをすごく評価してるんですね。
なので、僕らのようなテック系媒体の記事よりも、なんなら企業の発信してる一次情報のほうが上位にヒットすることもあってですね、一般メディアにとってはなかなか辛い時代だなと思いながら、逆に言うとオウンドメディアってまだまだ可能性があるなという風に思っております。
最近話題の生成AIですね。これSEOっていうのとはちょっと別のアプローチかなとは思ってるんですけど、今後生成AIによる情報取得っていうのは主流になる可能性があって、今でもAIオーバービューみたいな形で検索すると、ある程度もう検索結果画面で読めてしまうと。
そうすると皆さんメディア側にアクセスがどんどん行かなくなっちゃうからすごい残念だなと思う一方で、ただそのオーバービューを作る情報ってやっぱりWeb上にないと意味がない。
なので今までは検索エンジンが読んでくれるし、そのあとに人間が読むわけですよ。だからマシンリーダブルとヒューマンリーダブルみたいな話をしていて、ヒューマンリーダブルもすごい重要ですよみたいなこと言ってたんです。
だけど、結果生成AIで検索結果上に出てしまうんだとしたら、僕ら実はマシンリーダブルかつAIリーダブルみたいなことを考えながら記事コンテンツを考えていって、ある種のWeb上にデータベースを作ってくみたいな、そういう考えの方がもしかしたら今後の生成AI時代にはいいのかもしれないなということをなんとなく考えていたりしています。
運営がうまくいかない理由と対策
KPIと目的の設定
けっこう面白い流れが来てるんだけど、実際オウンドメディアの運営みたいなことになっちゃうと、途端にうまくいかないんですっていう相談をたくさん僕らも受けています。
何が原因なのかなと思ってよく聞いてみると、KPIがページビューであるとか、サイトの目的がよくわからんとか、あと社内調整ですごい苦労してますとか、記事を出してもなんか面白くない、受けが悪いみたいなことがあって、皆さん相談に来られるわけですね。
最初にそのKPIの話なんですけど、KPIがページビューでもいいんです。それがオウンドメディアとして皆さんのビジネスに繋がってるならいいんです。
ただ池田さんもおっしゃった通り、やっぱりオウンドメディアってそのままだとなかなかページビュー上がらないですよね。なのでページビューそのものがKPIになってると結構きついことが多いんじゃないかなと。
むしろページビューが少なくても、そこから見込み顧客のコンバージョンが取れますよとか、ページビューが低くても媒体としてうまくいくみたいな、そういう設計にしてあげたりする方がもしかしたらいいのかな。
例えば編集部で話をするときとかって、ページビューって毎日当たり外れがあって、結構一喜一憂しがちなんですね。当たったらいいけど翌日全然伸びないとか、そういうことが普通にあったりもします。
そういう意味で言うと、足し算でどんどん積み上げ式の数値を目標値に掲げるのもありかなと思っていて、例えばサイトの会員数だったり、僕がよくやるのは本数、記事の本数そのものをKPIにするっていうのも一つやり方かなと思います。編集部のやる気が出るやり方かなと思います。イチローも打率よりもヒット数を重視したみたいな話もあるので。
あと目的がよくわからないみたいな話ですね。このコンテンツで何を達成したいのかとか、このメディアで何を成し遂げたいのか、みたいなものが有耶無耶になりがちなんですよね。
この辺は目的を共有して、関係者みんなでゴールできるといいなと思って、僕らが携わっているオウンドメディアのサポート業務とかでは、そういうことを大事にいろんな話をしているところです。
社内調整とスモールスタート
あと社内調整ですね。現場の記者さんとか編集者さんたちが一生懸命やって現場の部長は通ったと、でも取締役とかその上の経営のチェックの時に「この記事は出したらあかん」みたいな話とかあって、まあまあ聞く話でもあります。
あと記事が面白くないって話ですよね。これもやりようがあると思うんで、どうしたらいいのかというのはこの後説明したいなと思います。どうやってやるのか、そういう意味では「社内をどうやってまとめるのか」という話は一つ大きくあるのかなと思います。
KPIやKGIを社内で合意する。もうこれってなんか他の裏技みたいなやり方ないのかとか言われる時あるんですけど、これはもう合意するしかないんじゃないかな。
逆にこの合意がないまま進めちゃうのがすごく危険で、そのあたりをいつも担当者の人たちと話をして、うまく担当者がそこを超えられるように僕らも考えを出して、いいKPI、いいKGIみたいなものを出すことが多いです。
そういう意味では、いきなり最初に大掛かりにやらないでスモールスタート、さっきのケースで言うといきなりウェブサイト作るの結構大変だから、最初はXでやろうかとか、最初はTikTokでやろうかみたいな、そういうのでもいいんじゃないかなと思っています。
外部の人たちを使わなくても、まずは自分たち担当者レベルの人たちでどんどん進めて実績を作っていく、そんな形です。
あとありがちなのが、どんどんやりたいことって増えていくし、進んでいくとみんなの期待値もどんどん高まってあれもこれもって入ってくるんですけど、そういう時に「やらないこと」を決めておく。
例えばプロダクトの説明はしませんとか、それは会社の今までのサイトでプロダクトの説明すればいいから、オウンドメディアの方ではプロダクトを使ったストーリーの話はするけどプロダクトの説明はここではしませんみたいな、やらないことを決めてそれを社内でちゃんと守っていくみたいなことはすごく重要かなと思います。
やり方が見えてきたら、楽して回る仕組みを考えていく、社内のキーパーソンを巻き込んでやれたらいいかなと思います。
面白い記事の作り方と企画
「役に立つ記事」と「感動する記事」
実際に面白い記事ってどうやって作ればいいんですかね。そもそも面白い記事ってなんだよっていう話はあるかなと思います。僕は大体、記事は2種類あるよっていう話をしてます。
1つは「役に立つ記事」、もう1つは「感動する記事」で、これは実は綺麗に分かれない、グラデーションがあるかなと思ってるんですけど、大まかに2つあるかなと思ってます。
役に立つ記事というのは、いわゆるリファレンスもの、辞書的なものです。用語集であったり事例集であったり、HowTo記事とかもここに入ってくるかなと思います。
何かあった時に参照したいから、比較的SEOにも強くて、何かあるとここを見に来るみたいなことができるエバーグリーンと言われる、いつまで経っても色褪せない内容も多いかなと思います。
ただ一方で、そういうリファレンス記事とか用語集みたいなものって、他社も真似できちゃうんですよね。
一方で感動する記事、例えば社員の方で面白い体験をしてる方とかがいると思いますんで、そういうとこにスポット当ててインタビューさせてもらうとか、あとは社長ブログみたいのをやってもらって、自分の経験とか自分のビジョンみたいなことを社長の語り口で載っけていくみたいなのもいいのかなと思います。
もちろんこれは毎回毎回感動がすごいかっていうとなかなかそう計算ずくでできない部分もたくさんあるし、そもそもそういう経験してる人たちは希少なんで、なかなか量産するのが難しい。なのでどっちか一生懸命やるというよりは、両方うまく混ぜ混ぜして出していくといいんじゃないかなと思っております。
読者に何を渡せるか
結局その役に立つ記事にしても感動する記事にしても、読者に何を渡せるかっていうのが大事なんですね。事例記事なのに例えば数値が出せない、「満足度が上がりました」とかいう時に何パーセントの数字が出せませんとか、インタビューなのに具体的なエピソードが書けないとか、そうなっちゃうと途端に読者に渡せるものがなくなっちゃうんですね。
それがやっぱり記事としての面白さに直結する部分だと思うんで、なんとかここを出すことを前提に記事を作っていけるような形がいいのかなと思います。
ある種会社の都合みたいなものを読者に押し付けるんではなくて、うまく読者が欲しいな、知りたいなと思う情報をなんとかして出していくと面白い記事になるんじゃないでしょうか。
僕はよくこんな企画書を作って、ターゲットの読者は誰なのとか、その読者にどうなって欲しいのとか、これを皆さん関係者と是非握って欲しいなと思うんですね。
このターゲットの読者がどうなって欲しいのかが分からないと、簡単に「やっぱあの記事出すのやめよう」となってしまう可能性がすごく高くて、例えば「潜在顧客の人たちにお客様になって欲しいからこの事例集でこの数字をアピールしたい」みたいな話です。
企画書ベースでコンテンツを規定していくという形です。
制作体制と運営プロセス
必要なスタッフと役割
一人でやるのは大変なので、スタッフがいるといいよねとは思っています。じゃあどういう人たちが必要なのかって言うと、ライターさんと編集者とディレクターがいるといいかな。
ライターはもちろん記事を書く人、扱うテーマについて詳しい人、適切な取材をして記事を納品することが使命である。この辺ってある種生成AIとかでもできちゃったりする部分だったりもするんで、もしかしたらライターのところってAIとかでもなんとかなるかもしれないですね。
編集者は読者とメディアを繋ぐ人、読者が興味がありそうな企画を作る人。ライターから来た原稿をメディアと読者に馴染ませる作業をする人。読者にとっていい記事を作ることが使命。よく編集者って日本語をよく知ってなきゃいけないとか言う人がいっぱいいるんです。
それ自体は僕も否定しないんですけど、今やネットで受ける言葉遣いとかって、昔の新聞社のような文章とはちょっと違ったりもしてるんで、あまりカチカチの日本語を突き詰めて考えるよりも、ある種読者のことを最優先で考えられるような人の方が、オウンドメディアの編集者としては合ってるんじゃないかな。
ライターさんから来た原稿が、ある種ちょっと生成AIっぽいものが来た時に、ちゃんと読者と間を取り持つように修正できる編集作業ができるような、そういう編集者が今望まれてるのかなと思います。
ディレクターは進行管理する人ですね。全体の進行管理をする人、個別のスケジュールを守らせる人、お尻を叩く人ですね。そのために必要な仕事をする人。記事をスケジュール通りに掲載することがディレクターの役割かなと思います。
社内で見つかればいいのですが、難しいこともあると思うので、社外のパートナーにお声がけするのも全然ありだと思います。ただよくあるのが、ライターさんにお願いしたから編集者はいいです(いらないです)みたいなことも、まあまああるんです。
これが結構後から辛いことが起きる可能性があって、結構優秀なライターさんでも全く赤(修正)が入らないケースってやっぱりなくてですね、書き手は荒くてもいいから社内で求めるとかAIとかにやってもらって、完成原稿にするための編集者とかディレクションができる人の方が、個人的には必要なのかなと思っています。
制作プロセスとツール
制作のプロセスをどうやって作っていくのか。定例会であったり、どんなツールを使って話をしていくのか、発注から掲載までどういうパイプラインでやっていくのか、メディアのポリシーをどうやって作っていくのかみたいなものを決めていきたい。
定例会も頻度決めて進捗確認とかするんですけど、いつも数字の話とかばっかりだとだんだんアイデアも出てこなくなっちゃうんで、時々座学みたいなことをして、オウンドメディア概論みたいなことやったり、いろんなサイトを見てみんなでうんうんとか頷いたりすると、ちょっとリフレッシュして頭の回転が良くなったりします。
少し具体的な話をすると、記事タイトルってどうしてもすぐ問題になるので、記事タイトルをどうやって決めるかみたいな話も、目線合わせのために定例会でできると、編集部の中でコンテンツに対する気持ちが一つに向かっていくところがあります。
あとサイト運営の話で、皆さんトップページはどういう風に思ってるかわからないですけど、Googleが現れてからトップページってあんま意味ないんじゃないかみたいな話をするんですね。
だけど、僕はトップページはすごく重要かなと思っていて、トップページにわざわざ来る人って相当そのサイトが好きなんですね。なのでトップページに来る人が少なくてもいいんですけど、トップページに来る読者が減ってるとちょっとやばいぞ、ちょっと危ないぞと思ってます。
トップページに来る人たちを大事にすると、ファンが座布団のように積み上がっていくような状態になるんじゃないかなと。
ツールについては、記事のやり取りはGoogleドキュメントだったり、コミュニケーションはSlackだったり、ドキュメンテーション、議事録はNotionだったり、ToDo管理はTorelloを使っています。できれば共同作業が可能なものを使うと生産性が高まるなと思ってます。
セキュリティに厳しいところだとWordのファイルをメールに添付したりしてやり取りするんですけど、これがやっぱりバージョン管理が大変になって結構混乱をすることがあるなと思うんで、できればリモートで共同作業ができるやつがいいかなと思ってます。
発注から掲載までどういう風になっているのかな。誰に発注してんの、契約が必要なのかどうか、費用の話は最初に言わないとヤバいよとか、納期ですね。
原稿受け取りをした後に誰が最初に赤入れするのかとか、赤入れ後の社内確認はどうすんのかみたいな話も事前に決めておくといいかなと思います。是非社内側で、「この原稿の責任者は誰」を決めてもらえると話がすごくスムーズかなと思います。
どうしても社外の編集者とかって社内事情を知らずにどんどん進めていくわけです。社内事情と赤入れがぶつかっちゃうことがあって、そういう時に社内側で責任者を立てておいて、その責任者の人が「じゃあ今回はこれにしましょう」って決めてもらえると非常にスムーズに進む可能性があります。
広報とか法務の確認が必要なケースもあって、確認は実は面倒なんですけど、しっかり確認してもらうことで掲載する時のリスクが減らせたり、指摘があるから社内のそのプロダクトのことについての理解が深まることもあったりします。
最初は大変なのかもしれないですけど、ある一定の信頼関係みたいなものが社内で出来上がるまでは社内のチームと社外の協力者も含めて少し時間をかけてやっていくと、すごく後々いいことがあるかなと思っております。
あと、意外と忘れがちなのは、どのタイミングで校了なのかがわからなくなることがあります。これも社内の責任者の方が「この直しで校了です」と言ってもらえるとわかりやすくていいのかなと思います。
そして校了後に、誰がいつ掲載するのか。校了後すぐ掲載というルールならそれで良いですが、オウンドメディアの記事はそんなにポンポン出ないので、結構ちゃんとスケジュールを決めて、校了したら1週間後・2週間後とか決めるケースがあります。ここを忘れてしまうことがあるので、「誰がいつ掲載するのか」「掲載したらどうするのか」をあらかじめ決めておくと良いでしょう。
メディアポリシーとリスク管理
メディアポリシーの策定
メディアのポリシーですね。ポリシーがあるから記事が面白くなるといったことはないのですが、これがあるのとないのとで危機管理、リスク管理ができるところがあるかなと思っています。
ターゲット読者を決めて、このターゲットにどうなって欲しいのか、どういう風な行動変容を起こして欲しいのかみたいなものは、メディアとしても決めた方がいいかなと思います。
どんなコンテンツが必要なのか、どんなコンテンツをやらないのか、ここもすごく大事だなと思います。あと細かいところ、例えば署名をどうするのかとか、記事が炎上したらどうするかとか、削除・修正みたいな話が来たらどう対応するのか、この辺もメディアで決めておくとすごくいいですね。
署名があった方が信頼度は高まると思ってます。署名記事が炎上したらどうするのかとか、社員が有名になって転職してしまう危険性があるとか言う方もいるのですが、個人的には記事に名前があるとすごく信頼感が増すので、もし出せるんであれば出してあげた方がいいのかなと思います。
炎上したらどうするかって、炎上問題ってすごくやっぱり難しいんですけど、何が炎上しているのかっていうのに向き合って、見極める必要があるかなと思うんです。
ちゃんと対応できることで信頼感を増すこともできるし、炎上を放置したりすると経営母体に影響があったりもするので、しっかり向き合って対応するのは大事かなと思います。
あとよくあるのが「この記事消して」とか言ってくる人たちもたくさんいるんですけど、まずその要求が本当に妥当なのかどうか、確認する必要があると思います。
一番よくあるのは、反射的に直しちゃうこと。社内で検討もせずに当日の編集リーダーみたいな人が「ささっと直しました」みたいなことがあるんですが、それはあまり良くなくて。
例えば文言の修正で済むんだったら記事の削除は必要なくないですか、とか。記事を削除するとその記事のSEO的な価値もなくなってしまうので、できれば記事の削除ではなくて文言を修正するのでなんとか収めるといいのかなと思います。
継続の重要性と次世代の情報発信
スモールスタートと社内の味方づくり
スモールスタートする時だったら何をやったらいいんですかね。もちろんできることをやるしかない。何を実現したいのっていうのは突き詰めた方がいいかな。
その実現が例えXだけでもできるんだったらXでいいかもしれない。Xでやってて「やっぱりXじゃ足りないな」と気づいたって話だったら、その時点でまたやり方を考えてもいいんじゃないですかね。
いずれにしても続けることがすごく重要だと思うので、長くやるなら社内の味方を作って一緒にやる人たちを募って、プロジェクトチームを組んでやるといいのかなと思います。
編集会議にいろんなゲストを社内から連れ込んで、時に上長を連れてきたり、全然違う営業部長とか連れてきたりして、「ネタありませんか」みたいな相談したりするのもすごくいいなと思います。
そういう人たちを巻き込んで確認フローを作ったりすることで、社内の味方をいろんな場所に作れるんで、編集会議も定期的にやってらっしゃるんであれば、そういうところにいろんなゲストを呼び込むのも一つのやり方かなと思いました。
最初の壁って始めてから数ヶ月目に来るかなと。「なんでこんな記事載せんだよ」って社内から怒られたりするやつですね。そうするとさっきのメディアのポリシーが生きてきます。
今我々が何を目指して、何をやらないのか、何をやるのかっていうのをそのメディアポリシーでしっかりと謳っておけば、そこを基準にして皆さんと議論ができる。
やり続けるメリットみたいなのは色々あると思ってて、さっきの確認作業の話ですね。いろんな文言を修正に修正を加えていくわけで、それって社内の哲学みたいなものが磨かれる場でもあるのかなと。
それを何度も何度もやることで、御社の中のビジネスの哲学みたいなものを磨いて外に出せている、みたいに取ってもらえるとすごくいいかなと思います。
あとすごく重要なのはやっぱり読者との接点になることです。ページビューとか稼ぐのは本当に大変なんです。ページビューって質を見ているわけじゃないんですよね。ある人はちらっと見るだけ、ある人は何十分も読み込んでくれてるかもしれない、でもページビューという数値はどっちも1なんですよね。
だけど本当に来て欲しい人たちが来て、その人たちが何らかの反応してくれて、それが引き続き読者になってくれて繰り返し繰り返し来てくれるんだったら、すごくいいページビューだと思うんです。そういう読者との接点になり得るとすごくいいなと。オウンドメディアとしての存在感も出てくるんじゃないかと思います。
AIオーバービュー時代の情報発信
次世代の情報発信に向けて、もしかしたら本当に今までやってるオウンドメディアみたいな仕事だったり、出版業界も含めたウェブメディアみたいなものがもう様変わりする可能性が非常にあるタイミングだと思います。
例えばGoogleのAIオーバービューですね。生成AIが概要をこうやって書いちゃうわけなんで、本当にページに行かない。商業出版は本当に危機的だと思っていて、私たちのサイトではそれに備えて会員制に移行していたりします。
一方でオウンドメディアはそこに広告を貼ったりするビジネスモデルではないじゃないですか。なので来なくたって実はいいわけですよ。
だけど逆に言うと、このAIオーバービューの概要の中にいかに御社の情報が出てくるかみたいな、そういう設計をする必要があるな。そのためにウェブ上にAIに読ませるための情報は出しておく必要があるんじゃないかなと思ってるんですね。
ランディングページへのアクセスっていうのは成果を測れなくなるんじゃないか。だけど情報を適切にウェブページに出しておかないとこのAIオーバービューにすら載らない。
なので、データベースとしてのオウンドメディアみたいなものをどう作っていくか、AIオーバービュー時代にAIリーダブルなコンテンツをどう作っていくかは、これからの課題であるなと思っております。
Q&A
池田:事前に質問もいただいているので、そこからディスカッションしていきたいと思います。冒頭で紹介いただいた「サイボウズ式」や「となりのカインズさん」みたいなザ・オウンドメディアって羨ましいんですけど、多くの企業の方って、あんな時間も金も使う許可がされてない。
ライター・編集・ディレクターみたいなちゃんとした体制でオウンドメディアを運用できている方って本当稀で、ブログの延長線上でコンテンツを書いて会員に配信して、みたいなことをやっている方がほとんどじゃないですか。
そうなった時に皆さんの悩みは、理想はちゃんとした体制で週1回とか更新していくのが理想だけど、なかなかそうはいかないぞと。
直面してるのがやっぱりKPI問題なんですよね。PVは基本見るものであるといった前提がある中で、「これはなんかの役に立ってんの?」っていうところじゃないですか。
鷹木:やっぱりそこはすごく重要なポイントですよね。僕らが支援してるとこだとやっぱりそこがKPIになっていて、例えばメルマガ会員登録を増やすみたいな話にフォーカスしてやるみたいな。
もっと緩いとこだと、営業マンが喜ぶから事例を書いてくれみたいなものが結構あって、売上に直接は絡まないんだけど、営業マンが自分の手柄になる事例記事みたいなものを自分でプリントアウトして、それを自分のクライアントに持ってってそれで仲良くなりましたみたいな話とかもなくはないですね。
ただ、一つの指標だけ、売上だけ追いかけるとかになってしまうとやはりきついですね。マーケティングの話だけでなく、社内の営業さん向けの立ち位置とか、人事向けの立ち位置とか、いくつかあるのでそれを組み合わせるのか、あるいは絞るのかとかは、やっていく必要があるのだと思います。
池田:おっしゃる通り、副次的・多面的な効果がある一方で、大きな組織になればなるほど縦割り型の組織になっていて、このオウンドメディアをどこの部署のどの予算によって運用しているのかみたいな話が必ず出てくるじゃないですか。
鷹木:あります。我々にお金を払ってくださってる部署が急に変わって、今までは営業の部門だったのがこれからは広報部門ですみたいになって、そうすると全然違う記事を作らなきゃいけない。
池田:ある程度ニーズが顕在化したお客さんに対しては、具体的に知りたいから商品サービスに少し寄っていても許容してもらえる。一方でまだちょっとニーズが潜在のところが、これをやることによってどんないいことがあるのかみたいなニーズの場合って、自社の商品サービス寄りの話をしまくっているとむしろギャップが生まれちゃうじゃないですか。
もっと自分が主語で自分が主役のカタログ的なコンテンツを作りたがるんだけど、それって読者の方々と相当ニーズにギャップありません?と。
鷹木:そうなんですよね。だから分かってくださるご担当の方だと、スペックは載せないでくれという場合もあります。カタログ的な情報は自社の元々あるサイトでやればいいし、リンクを貼ればいいじゃんと。ただ圧倒的に少ないですね。
オウンドメディアとしてやるからにはやっぱりストーリーテリングしたい、面白い話なのか役に立つ話なのかわかんないけど、とにかく何かのストーリーに乗っけて、ちゃんと自社の想起が上がるようにしたいみたいなことを言ってくださるところはありますね。
池田:今すぐ客はその商品サービスの特長理解から問い合わせだ、みたいな話でいいと。そうじゃなくて、お役立ちのコンテンツとか感動系のコンテンツというのは、「今すぐじゃないけど、いつかそういう時が来たら候補に入れるかどうか」っていう方々ですよね。
そうなるとKGIはやっぱり「想起」だと思うんですよね。ニーズが顕在化した時に「あ、あの会社」って思い出してもらえるか。
この「想起」が少しずつ高まる状態で、お客さんが少しずつ育っていってますみたいなところを具体的に検証している企業さんとかっていらっしゃいますか?
鷹木:なかなかないですね。そこを計測する術を持たないことが多くて、何で検索して入ってきて何ページ見て離脱してみたいな、せいぜいそういうジャーニーを見るぐらいになっちゃってます。
ただ、ちゃんとしたコンテンツを作ることで、このオウンドメディアが例えば既存のメディアと比較してこのぐらいの位置まで来てる、みたいなことを言ってくださる会社さんはいるんですよ。
例えばマーケティングのオウンドメディアをやるとしまして、マーケティングのメディアっていくつかあるじゃないですか。そこがバーって並んでて「ちょっと下ぐらいまで上がってきてます」みたいなことを自分たちで計測して、読者の好意度みたいなものを測って見せてくれるお客さんはいました。
池田:予算を増やしてもらえている会社に共通するものってどの辺りなんですかね?
鷹木:少なくとも、企画を出してから記事を出すまでに揉めない会社は上載せしてくれるイメージがありますね。やっぱりどうしても記事のクオリティみたいな話でやり取りがあるところで、表現でどうしても最終的に好き嫌いみたいな部分も多いと思うんですけど、そこをやっぱりどんだけ膝突き合わせて話せるかみたいなものは結構いい効果がある感じはしてますね。
池田:指名検索を結構重視しているところとかっていうのもありますか?
鷹木:指名検索もあるんですけど、サイト名検索の方があるかもしれないですね。ゼロからやるとこでもサイト名検索を重視してたとこありましたね。
池田:うちの場合は「ご褒美コンバージョン」っていつも言ってまして、トライバルメディアハウスでGoogleで検索してきてもらって、ウェブサイトのトップページにランディングをして、もう脇目も振らず全てのコンテンツ見ずにいきなりこの問い合わせボタンを押して問い合わせをしてきてくれるっていうのを呼んでるんですけど。
これがまさに、こういったノウハウだったりオウンドのコンテンツを比較的長期に渡って読み続けてくれた人が、半年1年2年経ちニーズが顕在化した時に「あ」って思い出してもらって指名検索からの問い合わせ直行みたいな。
だからその長い期間やっぱりこういったコンテンツを出していくっていうことの大事さですとか、あとは「第一想起」ですよね。
鷹木:第一想起って今で言うと人間の第一想起じゃないですか。AIの第一想起を奪い合う時代が来るんじゃないですかね。
池田:オーバービューで概要をざっと見て、ここのところはもうちょっと詳しく知りたいぞって言うと、リンクからオウンドに流入してきてもらうっていうことですよね。
皆さんGoogleのオーバービューとかを結構注視して見ていっていただくと、いろんなカテゴリーの中で検索をすると、「あ、またこの会社のコンテンツをオーバービューが引っ張って引用してAIが生成してるんだ」ってなると、明らかに信頼感増していきますよね。
質問が来ています。「Googleディスカバー掲載を狙う手法はありますか?」
鷹木:これはですね、なかなかないです、これっていう手法が。このディスカバーを狙う手法を確立した人は多分5年ぐらい勝てると思いますね。
池田:Googleの検索で1位取るためにはどうしたらいいですかっていうのと全く同じで、裏道とかそういう決まり切ったテクニックがあればそれができるなんていう類のものではないってことなんですよね。
次の方ですが、「記事のような情報を発信しないタイプのオウンドメディア(飲食店など)においてはどういう切り口で発信していくのが良いんでしょうか」。
鷹木:自分たちの飲食店の食べ物飲み物の話を書いたらいいんじゃないんですかね、とは思います。飲食店そのものが他の店舗との違いを意識して多分経営されてると思うんですよね。そこにやっぱりフォーカスするのが王道なんじゃないですかね。
差別化するコンテンツがなかなか難しいっていうのは実際その通りだと思うんで、難しいところを切り込んでいくのも一つのやり方かな。少しでも「あ、なんかこのコンテンツ面白い」って思ってもらえたりすれば、それ自体が差別化の形にもなる。
池田:競合とどうやって差を出していくか、は皆さん課題として考えていらっしゃるけど、さっき鷹木さんがおっしゃっていた「実はライターさんよりも編集者が大事なんだ」というところが本当にそう思うんですよね。
皆さん、記事を作ってコンテンツマーケティングを始めるぞってなると、やっぱり「ライターさんが必要だ」「誰が書く?」ってなるんですけど、最近の生成AIの進化によって、ある程度企画が固まればベースの文章はAIが3分5分で書いてくれるじゃないですか。
「誰のためにどんな記事を書くべきなのか」「どういう記事を書くと競合と差別化できるのか」を考えるのはライターじゃなくて編集者の仕事じゃないですか。だからやっぱり編集じゃないですか、今いちばん重要な機能は。
鷹木:そうですね。結構社内にいるんじゃないかと思うんですよね。皆さんあまりやらないから特殊技能のように思われがちですが、時々営業でもプレゼンがめちゃくちゃ上手い方とかいらっしゃるじゃないですか。
池田:僕は失礼ながら社内にはなかなかいないんじゃないかと思うんですよね。その会社にドップリ浸かりすぎちゃってて、ユーザーの目やお客様の目、読者の目ではなく自社の目が強すぎちゃうんじゃないかと。ユーザーが、読者が、視聴者が、今何を観たがっているのか、読みたがっているのかという第三者の目というのは、もちろん社内にいれば一番いいのですが難しいかなと。
鷹木:すごく重要なポイントですね。
池田:最後の質問ですかね。「ウェブサイトのオウンドメディア運営じゃなくて、noteでの運営に成功している事例とはあるでしょうか?」。
鷹木:僕実は3件ぐらいnoteのお手伝いをしたことがあるんですけど、正直あんまりうまくいってなかったんです。noteがSEOにも強いみたいな話は確かにあるんですけど、実際運営すると分かるんですけど、noteの数値の計測の仕方が結構独特で、正直僕はあんまりnoteを頑張ってやらなくてもいいんじゃないかな、という風な感じですね。もちろんnoteでしかやれない事情があるのであれば、全然使っていただいていいのですが。
池田:noteなのか自社のウェブサイトの中のCMS的なブログ機能を使うのかって言ったら、正直どちらでもいいというのが僕の答えかなとは思います。一番お金がかからないやり方であればnoteで書き始めるっていうところはいいとは思います。noteでやる場合は「渾身の一撃」を上げていくっていうところを重視をした運営をお勧めしたいなと思います。
鷹木:今noteの話で思い出したんですけど、溜まる「スキ」ある種のハックみたいなのもあって、最初にあげて1時間以内にスキが5個ぐらいつくと、カテゴリーページのトップの方に上がってくるんですよ。
池田:やっぱりnoteはアップしてから初速でガーっとPVが伸びると、多くの人に読まれてるからみんなにとって役に立つんだろうって言って上の方に持ってくるみたいなのは間違いなくあるなと思うんで、いずれにせよ渾身の一撃じゃないとそういう成果も得られませんので、noteの場合は是非そこら辺を気にしていっていただければと思います。
ということであっという間に時間になってしまいましたので今日はここまでになります。今日は具体的なお話をいっぱい頂戴してありがとうございました。
今日は鷹木さんによるオウンドメディア運営のコツをお送りいたしました。今日はここまでです。皆さんお疲れ様でした。
鷹木:ありがとうございました。
池田:さよなら。


