振り返り記事
公開日:2025年4月11日

デジタルマーケティング連続講座⑭ ソーシャルメディア時代のIMC アーカイブ

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デジタルマーケティング連続講座の位置づけと本講義のテーマ

はい、皆様こんばんは。今週もMARPSが始まりました。
デジタルマーケティング連続講座は、今回で全16回のうち14回目となり、残すところ3回となりました。本日はソーシャルメディアについて、私がお話しさせていただきます。

今までMARPSの講義をかなり受講されてきた方には既にお分かりかと思いますが、ソーシャルメディアやSNSを単体で考える時代は、もはや少し古くなっています。あらゆるものがソーシャル化した時代において、マーケティングをどのように進めるべきか、また、従来のテレビCM、新聞広告、店頭、イベントといった施策をソーシャルメディア時代にどう適合させるかが極めて重要です。本日は、これまでの内容を総ざらいし、全体を復習する回となります。
マーケティングは幅広く奥深いため、目の前のものを散発的に勉強していると道に迷ってしまいます。マーケティングは全体的な構造をなすものであり、面をしっかりと見る努力が必要です。また、マーケティングは流れですから、線としての流れの中でどの点を学んでいるのかを、この面と線と点をつなげて理解していただくことをMARPSでは重視しています。

デジタルマーケティングを学ぶというより、あらゆるものがデジタル化した時代において、マーケティングをどのように適用させる必要があるのかという考え方が重要です。同様に、今日の主題であるSNSを学んでいくというより、あらゆるものがソーシャル化した時代において、従来のマーケティングコミュニケーションをどのようにソーシャルメディア時代に適合させるのかという考え方が非常に重要です。

デジタルマーケティング連続講座のファネルマップでは、ピンク色で塗られている部分が学習範囲です。今日のテーマであるソーシャルメディアやSNSは、このファネルマップの赤く塗りつぶされている部分、つまりソーシャルメディアやSNSに関連する施策の部分に該当します。

ソーシャルメディア施策の位置づけとファネルの再解釈

バズキャンペーンは、ソーシャルメディア上での話題を増幅させることを狙って行われます。その他、SNSの公式アカウント、各プラットフォームでのSNS広告、タイムライン型のUGC(これはバズマーケティングに近いです)、そしてレビューが挙げられます。タイムライン型UGCは、タイムラインの中で自社の商品やサービスに関連するユーザー生成コンテンツが増えるほど、アテンションが増え、興味喚起が進み、商品の認知、想起、再想起が進むという考え方です。レビューについても、本日少し触れます。

これらが従来のソーシャルメディアやSNSの領域におけるコミュニケーションファネルマップ上の位置付けだと考えられがちですが、本日はこの考え方ではない、ということをご理解いただきたいと考えています。これは、各々が単独の解決策としてまとめられたファネルマップではあります。しかし、ソーシャルメディアやSNSがいかに他のコミュニケーション施策に影響を与え、またお互いに影響し合って情報が伝播するメカニズムが作られているのか、という他の施策との関係性を理解することが最も重要なポイントです。個々の箱、つまり施策の効能効果を学ぶことが目的ではありません。

それでは、本日の講義を進めます。ソーシャルメディア時代のIMC(統合型マーケティングコミュニケーション)についてお話しいたします。改めて、トライバル代表の池田です。

レビューサイト誕生以降の消費行動の変化とSNSの浸透

レビューサイトの誕生と消費行動の変化

ソーシャルメディアやSNSについては、弊社の創業が2007年ですが、@cosmeや価格.comといったレビューサイトは1999年から2000年にかけて誕生しました。25年前まで、商品を購入する際の判断基準がほとんど存在しなかったことに驚かれるかもしれません。店頭での売れ筋ランキングや日経TRENDYでの新商品評判などはありましたが、今のようには自分と同じ立場の生活者や消費者が、自分が興味を持つ商品を先に購入・体験し、その良かった点・悪かった点を、全く知らない人のレビューやレーティング(星評価)として事前に知ることはできませんでした。そのため、前評判が良かったから買ったのに、実際は期待外れだったということが昔はごく普通に起こっていました。

それが今では25年が経過し、数千円から数万円の商品購入や、旅行先のホテル予約などで口コミ・レビューを見ないことは、非常に困難になっています。それほど世の中は大きく変化しました。

SNSの個別活用から包括的理解へ

様々なSNSプラットフォームが登場し、それぞれをマーケティングに活用していくことがこの20年で進みました。各企業は新しいプラットフォームが出現するたびに、マーケティングコミュニケーションにどう活用するかを試行錯誤し、現在ではかなり上手に使えるようになっています。

しかし、個別のSNSプラットフォームをマーケティング活動に活用することはもちろん非常に重要ですが、もっと広く捉える必要があります。狭く捉えるのではなく、より広く捉えることで、目の前で起こっている様々な事象を、より解像度高く説明できるようになります。本日はそこを是非ご理解いただきたいと考えております。

本日のアジェンダは、ソーシャルメディア時代のIMCという講義タイトルにもなっているメインディッシュが一番最後にあります。このマーケティングコミュニケーションのソーシャル化、ソーシャルメディア時代のIMCをしっかりと理解するために、共通言語としていくつかの知識を皆様の頭の中にインストールした方が、ソーシャル化の本質をより深く理解できます。そのため、前段ではこのメインディッシュを理解するための準備として、ざっと学習を進めていきます。

 

売上の地図におけるソーシャルメディアの位置付け

それでは、一つずつ見ていきましょう。まずソーシャルメディアの位置付けからです。

いつもの「売上の地図」におけるソーシャルメディアは、右下の赤く塗られた部分です。マーケティングコミュニケーションのファネルマップで言えば、先ほどお示しした図の通りです。この2次元で売上に影響を与える変数の因果構造を整理したのが「売上の地図」です。

この部分はPESO(ペソ)モデル、つまりPaid Media(広告)、Earned Media(PR)、Owned Media(オウンドメディア)、そしてShared Media(ソーシャルメディア)の4つのメディアからのインプットによってブランドエクイティが出力されます。ブランドエクイティと価格、製品パフォーマンスの3つの相乗効果によってプレファレンスが上がり、プレファレンスが上がることで想起が上がり、想起が上がるから売場と連携して売上につながっていく、というのが「売上の地図」で示していることです。

そう考えると、ソーシャルメディアはPESOの4つのメディアの一つであるという見方になります。これでは奥行きがありません。広告は広告、PRはPR、ソーシャルはソーシャルと捉え、ソーシャルメディアの中でSNSプラットフォームをどう活用するか、どうバズらせるかという話になりがちです。しかし、その捉え方は繰り返しになりますが、少し古い、あるいは狭い考え方です。今はもっとダイナミックに考えた方が良い、というお話です。

売上の地図上ではこのような位置付けになりますが、ソーシャルメディアは、ソーシャルメディア時代において、広告やPR、オウンドメディアといったものが相互に連携し、影響力が増幅されている時代にあります。したがって、地図上での位置付けはそうであっても、ソーシャルメディアを単独で捉えないことが重要です。

これも同様です。個々の箱が単独で存在しているわけではなく、特にソーシャルメディアは他の施策の部分と連携し、影響を与え合っている点が最も重要なポイントです。

 

「SNSでモノは売れるのか?」という問い

今、ようやく「SNSなんかやって、モノ売れるの?」という問いについてですが、最近の方々は「ソーシャルメディアでモノが売れるのは当たり前」と思っていらっしゃるかもしれません。しかし、一部の業界や企業、または年齢層によっては、まだ懐疑的に思っている方もいらっしゃいます。

皆様もご存知の飯高さん(元ホットリンク、現ギフトX代表)が「僕らはSNSでモノを買う」という本を出したのは2019年でした。この本が出た時点で、「いやいや、僕らはSNSでこんなにバンバン物を買っているじゃないか」「SNSでモノが売れるかどうかの議論はもう終わりにしよう」といった内容でした。

さらに歴史を少し巻き戻すと、2015年の論文では、広告(テレビCMなど)やPR(マスPRによる報道)が商品の売上にどれくらい影響を与えているかという、いわゆるパス分析が示されています。10年前の講義などでも、私はこの論文や図を引用しながら説明していました。「ほら、テレビ広告の出稿量やマスPRが何に影響を与えているかというと、ツイートの件数を増やしているのです」と。このツイートの件数(2日から1週間、あるいはそれ以降)が最終的に会員の購買につながっている、という点が論文でエビデンスとして語られています。つまり、この論文においては、広告やPRが出たことで直接的に商品が売れているというより、広告やマスの入力によってツイート数が出力され、それが入力されて売上につながっているという事象が証明されていると述べています。10年前は、ソーシャルメディアが影響することで商品は売れるのだ、ということをまだ説明しないと皆が納得しなかった時代があったわけです。

しかし、今ではスマートフォンもこれだけ当たり前のように普及し、皆が様々なアプリを日常的に使うようになっています。皆様も日常的にAmazonで買い物をし、お店を選ぶ際には食べログを参考にし、外出先でカフェや居酒屋、レストランを探すときにはGoogleマップで検索する方が情報にたどり着きやすいでしょう。化粧品であればLIPSや@cosme、子育て情報であればママリなどがあり、そこで商品を知ったり、興味が喚起されたり、購入意向が形成されたりといったことが、ごく普通に発生しています。

また、最近では当たり前のように「今ネットで話題の」というテレビでの特集が増えています。ネットで話題になったものをテレビが取り上げ、さらに広範囲に話題になるということも当たり前になっています。

結局何が言いたいかというと、ここまでのパートのまとめとして、「SNSでモノが売れるのか」という問いに対しては、普通に考えてSNSやソーシャルメディアが売上に影響を与えていないわけがない、というところはもはや周知の事実として皆様も当たり前にお考えかと思います。

 

施策の複合効果と広告効果・マーケティング効果の分離

しかし、ここで多くの人たちがSNSやソーシャルメディアに取り組むと、それがそのまま直接的に、ダイレクトに売上に影響を与えるのかという、いつもの話になります。

それは、ソロモン・ダトカさんの著書で紹介されているベクトル図(売上の地図でも引用しています)と同様です。この右上へと伸びる太い実線が引っ張られると自社の売上が上がりますが、この売上という太い右上へと伸びる縄を直接的に上げる施策は、この世には存在しないと言われています。そのため、ダトカさんはマーケティングと広告効果はきちんと分けるべきだと述べています。

「テレビCMをやったのに商品が売れなかった」「こんなにCMを打ったのに思ったほど売上が上がっていない」「CMは効果がなかったのか?」「テレビは終わったコンテンツなのか?」といったことは未だによく言われます。しかし、テレビCMをやることで、多くの人にリーチし、商品を認知させたり、一定の興味喚起ができたり、商品の特徴理解が進んだり、少し気になる、買いたいという購入意向が上がったりする効果は、うまくやれば一定程度は未だに当然出るわけです。

ただ、その認知をした、興味喚起された、商品の理解が促進された、購入意向が上がった、という状態で「買いたい」と思って店頭に行ったら、商品が店頭に配荷されていなかったために買えなかった、という場合、売上は上がりません。これはテレビCMのせいでしょうか、という話です。

商品が売れるためには、あらゆる施策が細い矢印のように右上に引っ張って作用します。価格施策、営業努力、プロモーションキャンペーン、流通施策(できる限り多くの店に置く、良い棚の位置を取る、ゴールデンゾーンに配置する、フェイス数を増やす)、ブランド価値向上、パッケージ変更など、様々な施策が複合的に作用し、マーケティング効果全体として売上が右上に引っ張られて上がるのです。

したがって、広告効果とは、テレビCMをすることによって得られる効果であり、売上ではなく、認知が上がったかどうか、というのが一番分かりやすい指標です。広告認知率や商品・サービス認知率を、広告出稿先の企業が効果検証で取得しているのは非常に正しいことです。CMを見ることで知っただけでなく、興味が喚起されたり、買いたい気持ちになったりしたかどうかも、当然付随して測定すべきです。

しかし、新商品に商品力がなかった、値段が高すぎたなど、様々な要因があると、テレビCM広告効果だけで売上を上げることはできません。売上はマーケティング活動全体の総体によって作られるものなので、広告単独の効果とマーケティング全体での効果は、きちんと分けましょう、ということです。

ソーシャルメディアやSNSも、基本的には同じ考え方です。この一本の線がSNSやソーシャルメディアへの取り組みだとすると、SNSやソーシャルメディアを「やったら商品が売れるのか?」と、単独の効果だけで話そうとするから話が複雑になる、というのがまず1つ目のポイントです。

さらに、SNSやソーシャルメディアは、この1本の線で右上に引っ張るポジティブな効果を与えるものではありますが、他の施策とも関連し合っている点が、本日の話の2つ目のポイントです。

ソーシャル化(Socialized)の本質とメディアの定義再考

「ソーシャル化(Socialized)」の本質

さて、次のテーマは「ソーシャル化」、英語で言うと「Socialized」です。今の時代においてソーシャルメディアやSNSを正しく捉えるには、この「ソーシャル化」という概念をぜひご理解いただきたいのです。あらゆるものがソーシャル化している、というこの本質をしっかりと理解してください。

この20年ほどで誕生した、いわゆるソーシャルメディアと呼ばれるものをいくつかご紹介します。昔の資料から引っ張り出しているので古いものもありますが、代表的なものはご覧の通りです。皆様もご存知のものが多く、無意識に日常的に使っているものも多いのではないでしょうか。

言葉の定義だけ少し触れます。ソーシャルメディアと言ったり、SNSと言ったり、皆様も日常的にあまり意識せずに使っている言葉だと思いますが、ソーシャルメディアとSNSは同じなのでしょうか?違いがあるとしたら、何が違うのでしょうか?結論から言えば、違います。

例えば、食べログはSNSでしょうか? SNSと言われると、食べログはSNSっぽくない、と皆様は感じるのではないでしょうか。これは話が長くなるので本日は割愛しますが、厳密にはSNS的な機能も食べログにはついていますが、ほとんどの食べログユーザーはそのSNS的な機能を使っていません。

皆様が食べログを見るのは、その店が何点なのかという点と、日常使いの数千円程度の居酒屋を選ぶ際は点数と地図くらいしか見ないのではないでしょうか。しかし、少し高めのお店や、大切な人との記念日、会食など失敗できないお店を選ぶ際は、時間があれば何件かレビューを読む可能性もあります。いずれにせよ、皆様が気になるお店のレーティングとしての点数とレビュー、つまり「行って良かった」「何がおいしい」といったことが書かれているものを参考にしています。そのコンテンツを書いているのは、皆様と同じ立場の生活者であり、消費者です。コンシューマーとコンシューマー、カスタマーとカスタマーがダイレクトにつながっています。

これはソーシャルメディアではないでしょうか?ソーシャルメディアとは、消費者による消費者のための消費者が主役の場所です。企業はそこに広告を出稿できますが、あくまでそこにある情報コンテンツはすべて、消費者の人々、ユーザーの人々が主役で書き込んでいるものを、別のユーザーの人々が参考にしている場所が、ソーシャルメディアです。

一方でSNSとは、ソーシャルメディアの中にある一つの形態です。ソーシャルネットワーキングサービスですから、人々と人々や興味と興味が繋がっている場所という意味です。ソーシャルメディアは、人々と人々、興味と興味が繋がっているネットワークも含む、もっと大きな広義の概念なのです。例えば、クックパッドのレシピやGoogleマップの口コミなども、すべてソーシャルメディアの中にユーザーが書き込み、ユーザーが消費するCtoC、C with Cのものです。

しかし、SNSとは、皆様が感覚的に思っている通り、XやFacebook、Instagramのように、もっと直接的に人々と人々や興味と興味が繋がり、そこでのやり取りが主である場所、というのがSNSと言う場であり、少しニュアンスが違う点だと理解していただければと思います。

ちなみに、SNSというと人々と人が繋がっている場所だと考えがちですが、Facebookはかなり人々と人が繋がっている場所です。いわゆる「ザ・SNS」という印象に近いかもしれません。しかし、Xで皆様がフォローしているアカウントは、リアルで会ったことがないアカウントもたくさんフォローしていると思います。また、Instagramのハッシュタグ検索などで出てくるものは、企業の公式アカウントの投稿も最近は非常に多いですが、主役としてはユーザーが投稿しているものが検索結果で引っかかってきます。

例えば「箱根に温泉旅行に行こうかな」と箱根で検索した時に出てくるコンテンツの多くは、ユーザーが投稿してくれたリアリティのある、リアルタイム性のある情報です。その投稿をした人そのものに対する興味は、インフルエンサーでない限り、特にはないでしょう。今自分が興味があるものに対して、リアルタイムでリアリティのある投稿そのものに興味があるわけです。そのため、ハッシュタグで繋がっている場所、つまり興味が繋がっているというところはInstagramの大きな特徴の一つです。

したがって、Instagramでは人々と人が繋がっていることもあれば、例えばキャンプが好きな人であれば、同じようにキャンプが好きな人を見つけて、要は自分と同じ「What」(興味)を起点に「Who」(人)になり、そのWhoと繋がってWhoとWhoのネットワーキングサービスになっている、という両方の側面があります。Instagramは人々と人が繋がっている場所でもあり、WhatとWhatが繋がっているという両方がある、非常に面白い場所なのです。Xも同様です。

SNSは人々と人が繋がるだけでなく、興味と興味も繋がっているというニュアンスを理解しておくと良いでしょう。

 

消費者の「連合」化と「商品丸裸」時代

言葉の定義はこのくらいにして、「ソーシャルメディアなりSNSが変えたこと」とは、私は昔から「消費者が消費者連合になった」とよく言っています。これは過去と現在を比較した「ビフォーアフター」で考えると分かりやすいでしょう。
今まで企業は「こんな新商品ができたぞ。素晴らしい商品だからみんな買ってくれ」ということを、主にマス広告でターゲットに認知させ、興味を獲得させ、店頭施策を頑張って来店時に「これってCMで見たあれだな、一つ買ってみよう」という流れが左の時代でした。

しかし今は、リアルで繋がっている人々が主なFacebookのような場所とは異なり、Amazonで商品を買おうと思った時に見る日常的なレビュー、食べログ、@cosme、価格.comなども同様です。自分とは面識のない、どこかの誰だか分からないような人々が、自分が買おうか悩んでいる商品を、自分よりも先に買ってその感想を公開してくれているわけです。

それによって、言葉を選ばずに言えば、企業は今までパワーマーケティングで「良い商品だよ、素晴らしい商品だよ、ぜひみんな買った方がいいよ」と言えば、一定の意識・態度変容効果を出すことができ、購入意向を上げてそのまま買ってもらうことまで押し切るのがやりやすい時代でした。

しかし今は、意識・態度が変わって「買ってみたい」と思った人が、スーパー、コンビニ、ドラッグストアの商品であれば、事前にレビュー検索をする人はほとんどいませんから、そのまま買ってもらえることが多いのは今でも同じです。しかし、何千円、何万円、何十万円、何百万円、何千万円といった商品は、皆様も徹底的に検索し、目を皿のようにして他の人のレビューを読み込みます。それによって「すごく良い商品だと言っているけど、実際はめちゃくちゃひどかったよ。お金の無駄だよ。絶対に買わない方がいいよ」といったことが言われていると、当たり前ですが売れません。

したがって、ソーシャルメディア時代というのは、真面目に頑張っている企業からすると、非常に良い時代になりました。良い商品はより売れやすくなったし、良くない商品やサービスは、どんどん売れにくくなっています。要は、お客様を騙しにくくなっているのです。

 

レビュー経済圏と「みんなの意見は意外と正しい」時代

ソーシャルメディアという人々と人、興味と興味が繋がる場所、あるいはレビュー経済圏というのは、誰かがその商品を「良い」「悪い」とレビューに書いたり、レーティングで評価したりするものです。Googleマップの口コミもすべて同様です。タイムラインのように流れていくものではなく、日々蓄積されていきます。基本的に何か変なことがない限りは消えません。どんどん蓄積され、増えていくのです。

「みんなの意見は意外と正しい」という本が昔ベストセラーになりましたが、見ず知らずの人々のレビューであっても、多くの人たちの平均値はだいたい当たっている、という時代にすでに入っています。皆様もAmazonではサクラレビューなど色々あるため注意深く見ている人もいると思いますが、Amazonのおすすめマークなどがついていると安心して買えるといったことはあります。しかし、基本的に皆様もすでにレビューを見る眼力がついてきています。レビューの数やレーティング、レビュー文章の不自然さなどを見ながら、「どうやらこれは概ね本当そうだぞ」と瞬時に判断しています。

皆様も今まで何十回も何百回も、へたをすれば何千回も、口コミを参考にしながら商品を買ったり、お店に行ったりすることを、この10年、20年の中で経験し、消費体験として蓄積してきています。そうすると、この右側の「消費者連合」の人たちの平均値を参考に意思決定をして商品やサービスを購入した後に「全然違うじゃないか」ということが、あまりないわけです。

だいたい食べログで3.02の店に行く、3.5の店に行くと、やはり「だいたいそんなものだったな」というように、事前の期待と事後の評価のギャップがほとんどない状態を、私たちは何十回も何百回も繰り返すことによって、「だいたいこれは信じて大丈夫」ということがもう習慣化されているのです。

これによって、しつこいようですが、良い商品はより売れやすくなり、不満な商品はより売れにくくなったという、きわめて「商品丸裸時代」と私が呼んでいるような、正直者がきちんと報われる良い時代になってきたと感じます。

 

「ソーシャル化」の本質とはコミュニケーションの介在

さて、ソーシャル化の話ですが、X、Facebook、Instagram、LINE、TikTokといったSNSが登場するたびに、「次に流行るSNSは何ですか?」という話は、皆様も結構お好きなようですね。Threadsが出たがどうか、mixiはどうか、といった話もあります。

個々の新しいSNSがプラットフォームとして登場し、それが普及するかどうかということも大事ですが、それよりも、それぞれのSNSやソーシャルメディアと言われているものをどのように捉えるかが重要なのです。

ソーシャル化の本質とは、「今まであったものやことに人々のコミュニケーションが介在していくこと」です。これがソーシャル化の本質です。

例えば、私は今52歳ですが、中学生時代(1985年頃、40年前)は日記を書いていました。今のように携帯もスマホも当然ありませんので、紙のノートに日記を書いていました。思春期真っ只中の中学生の私は、日記というのは非常に恥ずかしいものを自分だけのものとして書くので、基本的に誰にも見られたくないものでした。親にも見られたくないので、ノートに日記を書いて、引き出しの奥にしまって隠していました。それが昔ながらの日記、今でもそうですが、日記というものでした。

それがアメブロができたり、ブログ全盛時代から20年ほど経ちましたが、今では多くの人がnoteを書いたり、軽いものであればInstagramのストーリーズなど、様々なもので日記的なコンテンツを書いて世の中に投稿することが当たり前になりました。

ブログでもnoteでも、Instagramのストーリーズでも構いませんが、「今日は誰とどこで何をしました」といったことを仮に書いたとします。すると、ほとんどの人は「せっかく書いて投稿したんだから、できる限り一人でも多くの人たちに見てもらいたい、読んでもらいたい。あわよくば『いいね』とか評価が欲しい。『すごいね』とか『羨ましい』とか『かっこいいね』とか『美味しそう』といった反応も欲しい」と思うのではないでしょうか。

これは、昔の「自分だけの思いをノートに書いて誰にも見られたくない」と思っていた日記とは全く違うものになっています。これを私は、この短い時間軸の中で、「日記がソーシャル化した」と呼んでいるのです。

何か新しいものが出てきたというよりは、今まであったものやことに人々のコミュニケーションが介在することによって、意味や文脈そのものが変わること。これがやはりソーシャル化の本質だと私は思っています。

 

カメラと写真のソーシャル化

例えば、カメラも同様です。Instagramが2012年か2013年頃に日本語化され、日本に本格上陸した時、主要なカメラメーカーの方々は、スマートフォンのInstagramを知り、使い始めた時に「こんなおもちゃみたいなものは絶対に普及しないよ。こんなのカメラじゃない。自分たちが今まで蓄積してきた光学技術やレンズといったものは、こんなおもちゃみたいな写真アプリでは全く及ばない」と考えていたと思います。

しかし、結果的に今はどうなっているでしょうか。10年前、20年前、100年前と比較すると、毎日、全地球上で撮影されている写真の枚数は、おそらく過去の人類史上最多を更新中だと思います。それほど、写真を撮影するということが、日々増えているわけではないでしょうか。

それはなぜかと言うと、もう当たり前の話です。人々は写真を撮っているのではなく、街を歩いていたり、イベントにいたり、何か「あっ」と思った時にポケットからスマートフォンを出して写真を撮ったり、動画を撮ったりしています。それは、皆様の写真を撮って記録し、保存しておくために写真や動画を撮っているのではなく、かなりの多くの場合、SNSに投稿するために写真を撮っていたり、動画を撮っていたりするのです。

したがって、写真や動画を撮って今までアーカイブしておく、保存していくためのツールとしてカメラや写真というものが存在していましたが、今は写真や動画を使って、多くの人々と繋がりたい、反応が欲しい、評価して欲しい、友達との会話を始めたい、と目的が変わっているのです。

つまり、カメラや写真というものが、人々のコミュニケーションが介在するソーシャル化によって、今までの写真やカメラが持っていた意味や文脈そのものがInstagramによって変わった、ということです。これを私は「カメラや写真がソーシャル化した」と呼んでいます。

 

新しいプラットフォームの捉え方

したがって、何か新しいものが出てくるというよりは、今はもうかなりソーシャル化が進みましたが、これから何か新しいソーシャルメディアやSNSらしきものが出てきた時に、皆様はぜひこのように捉えて欲しいのです。**「何をソーシャル化したんだろう?今まであった何がソーシャル化されているんだろう?」**と、ぜひ考えてみてください。

多くの人が飛びついて人気が出るものは、何か全く新しい生活習慣が始まったというものよりも、今まであったものやことに人々のコミュニケーションが介在することによって新たな意味や文脈が生まれている、ということだと私は思っています。

 

検索のソーシャル化

先日、アユダンテの寶さんに来ていただき、デジタル連続講座の中でも検索の場所がどんどん変わってきているという話がありました。これも私は、検索がどんどんソーシャル化していると昔から言っています。

昔は検索といえばGoogle、Yahoo!で検索し、情報探索をするのが当たり前でした。しかし、今皆様が何か洋服や車、旅行先、ホテルなど、もっと詳しく知りたいと思った時に、GoogleやYahoo!で検索するかというと、もうほとんどの人はInstagramで検索することの方が多いのではないでしょうか。最近の20代、30代の方々は、旅行先や宿泊するホテル・旅館を決める際に、ほとんどInstagramやTikTokの検索しか使わず、GoogleやYahoo!では検索しない、といったこともよく言われます。

GoogleやYahoo!が悪いと言っているわけではありません。GoogleやYahoo!はあらゆる情報を整理整頓してくれているので、非常に汎用性があります。しかし、Instagramの強みはリアリティとリアルタイム性です。GoogleやYahoo!は、情報が若干古いものも多いですし、企業が一生懸命検索エンジン対策をしているため、自分と同じ立場の消費者・生活者の人々が発信したものよりも、企業由来の、企業発信のコンテンツがGoogleで引っかかりやすいです。そうすると、情報が最新ではないと感じたり、「これは企業によってある種コントロールされた情報で、信憑性としてどうなのだろうか」と、多くの人々が感じる部分だと思います。

一方、Instagramは、インフルエンサーによる案件や企業の公式アカウントの情報も当然ありますが、一般のユーザーが投稿しているものは、基本的にリアリティやリアルタイム性が非常に高いので、参考になるのです。そのため、リアリティや雰囲気を検索したい時にはInstagramを使います。

電車の人身事故や、特定の場所で雨が降っているかなど、ピンポイントのリアルタイムな情報は、私自身も鎌倉に住んでいるので、横須賀線が人身事故で止まった時などはGoogleやYahoo!、Instagramで検索せず、Xですぐに検索します。
右上の「買い物」や「レビュー」の検索をする時、例えば家の掃除機が壊れた、ドライヤーの調子が悪いといった、つまり掃除機を買うことやドライヤーを買い替えることが決定事項である場合です。その場合は、もう買うことは決まっていて、できる限り掃除機やドライヤーが壊れている期間が1ヶ月、2ヶ月もあると生活に困るので、基本的に1週間以内くらいに情報探索を一気に集中して行い、商品を買いたいわけです。その時にどこで検索した方が一番良いのか、無駄が少ないのかというと、商品が売っている場所のレビューやレーティングを見るのが早いです。私も買うことは決定しているが、どの商品を買おうかを考える時は、すでにそういったプラットフォームにいて、さっと商品に紐づいたレビューとセットで、商品の認知や購入意思決定をすることはもう習慣化されています。

外出先で、普段あまり行かない場所で特定のお店やスポットを探す時はGoogleマップで検索した方が早いです。動画のマニュアルを見たい、アーティストのプロモーションビデオが見たいといった、何か動画を見たい時は、Googleで検索する前にYouTubeに行ってYouTubeで検索する人が多いでしょう。レストランの検索も同様です。

今度どこかに出張に行く、大切な人と旅行に行く、どのホテルに泊まろうかと考える時は、すぐにじゃらんnetや楽天トラベルで検索する人も多いと思います。何かインテリアや服を考える時に、自分の興味関心に合った、趣味に合う画像をたくさん見つけたい時は、Pinterestに行って検索した方が早いです。
このように、今、検索の場所が文脈によって全く広がっているのです。便利になったものです。

検索のソーシャル化とは、Instagramのプラットフォームで出てくるレーティングやレビュー、Googleマップに書き込まれているもの、YouTubeに動画を投稿している人、食べログのレビュー、楽天トラベル(お店発信ですが、そこに書かれているレビュー)、Pinterestの画像も同様です。かなりの部分は、皆様と同じ立場の消費者・生活者の人々が投稿したものを、皆様はそれぞれの検索場所で検索し、同じ消費者・生活者の人々が投稿してくれたものを、皆様が生活者・消費者として消費している、ということです。

逆説的に言えば、自分と同じ生活者の人々が投稿したものを見たいから、こうした場所で検索している、と言い換えることもできるかもしれません。

 

デジタル時代のマーケティングの捉え方

さて、このデジタル時代、ソーシャルメディア時代のマーケティングの話を少しまとめると、いつものMARPSで述べている通り、今まではデジタルマーケティングの時代というと、リアルなマーケティング(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4マス媒体や店頭、チラシ、ダイレクトメール)に「デジタルが出てきたぞ」という考え方でした。まだデジタルという言葉が言われる前のインターネットマーケティングやウェブマーケティングと呼ばれていた時代です。「ホームページを作ろう」「検索エンジン対策をしよう」「検索エンジンに連動したリスティング広告を配信しよう」といったように、新しい手法が次々と出てきたわけです。

そうすると、左側のように、今まであったリアルなマーケティングに加えて、足し算で「これもやろう」と少しずつ増やしていったわけです。デジタル施策、ウェブ施策、ネットマーケティング施策をそれぞれ別でやっているのは良くないからOMO(オンラインとオフラインの融合)的に両方連携させよう、融合させようというのが数年前までのトレンドでした。

しかし、もう今は別でやっているのではなく、つなげよう、という話もすでに古く、あらゆるものがデジタル化した時代において、今までのマーケティングコミュニケーションをどのようにデジタル時代にフィットさせるのか、適合させていくのか、という風に考えた方が良い、というのが「デジタルマーケティング」ではなく、「デジタル時代のマーケティング」として考えていきましょうと言っていることです。ソーシャルメディアも全く同じです。

今までのマーケティングコミュニケーションというものにSNSというものが出てきたから「よし、SNSに取り組むぞ」であったり、「Xの次はFacebookか?次はInstagramか?よし、LINEだ、TikTokだ」といった感じで、この左側の部分に取り組んで、足し算で増やしていったわけです。今までのマーケティングコミュニケーションにデジタルの施策を足し算する、SNSの施策をやって足し算する。そして足し算ではなく、もう少しかけ算にしていく、というのが左側の世界でした。

しかし、右側はもうそのような問題ではなく、あらゆるものがソーシャル化した時代において、今までの従来型のマーケティングをどのようにソーシャルメディア時代に適合させていくのか、という風に考えましょう、ということです。なぜならば、今ではSNSを使っている日本の人口は1億人を突破しており、SNSをやっているか否かといった話は、もはやほとんどの人が普通に使っているわけです。
皆様が何かの商品を知ったり、興味を持ったり、買うかどうかの最終意思決定をする時に、普通に当たり前のようにそこに存在しているものなのです。

「いや、うちは炎上リスクもあるし、SNSとかやる体力がないからちょっと…」と言う企業の方もいらっしゃいますが、もう企業が「やる」「やらない」とかは関係ありません。だってGoogleマップの口コミもそうではないですか?そのお店がSNSマーケティングをやっているかどうかに関係なく、そのお店にやってきて、商品やサービスを買ったり、物を食べたりした人たちが、お客様が勝手にそのお店に対するレーティングやレビューを書き込んでいっているわけですから、自社が取り組むか取り組まないかは関係ないのです。もうお客様が普通にソーシャルを使っていて、その書き込み、他の客の書き込みをまた他のお客様が読んで、行くか行かないか、買うか買わないかを決めているわけです。これがソーシャル化した時代において、「では自社はどのように今までのマーケティングコミュニケーションを適用させていくか」という考え方なのです。

したがって、今まではどちらかというと「取り組むか取り組まないか」といった話がありましたが、ことソーシャルメディアにおいては、今、企業やお店というものは、ソーシャルメディアというユーザーの発言、発信されている口コミの広い大きな海、大海に浮かんでいる船のような存在なのです。もうソーシャルメディアという海に浮かんでいる船なのです。

したがって、ソーシャルメディアやSNSに取り組む、取り組まないという話ではなくて、「もうあなたはすでにソーシャルの海に浮かんでいる存在なのです」という考え方が非常に大切だと思います。そうであるならば、それを自動的にというか、活用していくというよりは、その時代の環境に則ったマーケティングに組み替えた方が良いのではないでしょうか、ということです。

さて、ここまでのパートのまとめです。ソーシャル化の本質とは、新しいSNSが生まれていくということではなく、すでにあったものやことに人々のコミュニケーションが介在することによって、従来のものの価値や意味、文脈そのものが変わるということです。ソーシャル化、すなわち「ソーシャライズド」されていっているのが、今起こっている時代の環境変化の本質的な捉え方だと思います。

興味喚起の困難さと「無風ゾーン」への警鐘

興味喚起の難しさと認知限界

それでは、このソーシャル化という共通言語ができたところで、もう一つ話を進めましょう。マーケティングコミュニケーションにおいて、重要なポイントはいくつかありますが、例えば、いつもMARPSで言っている「認知ではだめだ。想起なのだ」という点です。

認知というのは助成想起、つまり「言われたら知っている」ですが、「ビールといえば何ですか?」とか「箱根で泊まりたい旅館といえば何ですか?」と言われた時に、純粋想起されないと購入率に直結しません。したがって、助成想起の認知ではなく、純粋想起される、あるいは3つの選択肢の想起集合に入る、あるいは一番最初に想起される第一想起を獲得しなければならない、という話をいつもしています。それは「認知ではなく想起だ」という話です。

もう一つ、ファネルの中の認知の次に「興味」がありますが、私は今の時代のマーケティングにおいて、このファネルの中で最も獲得することが難しい、あるいは価値のあるパートは、この「興味喚起」なのではないかと思っています。

なぜならば、市場は未だかつてないほど、人類の歴史20万年とか(最近のいわゆる人間らしき形になって3万年くらいと言われますが)といった中で、これほど市場の中に良い商品が溢れ、一定のお金さえ払えば一定の満足を得ることができる商品やサービスに囲まれ、充足されている時代は、未だかつて一度も人類が味わったことがないくらい、超高度に成熟化している時代に我々は今生きています。このような時代は人類が経験したことがなかったわけです。それほど、どの商品を買っても大体もう良い商品・サービスになったわけです。

「どの商品を買ってもほとんど変わらないよね。だったら安い方を買うよ」というのがコモディティ化による価格競争と言われているものです。昔は、こちらの商品ではなく、あちらの方が良かった、といった商品のパフォーマンスの差がまだかなり大きかった時代でした。なぜそれが大きかったかというと、各社が持っている技術にまだ差があったからです。こちらの会社の技術力の方が高いからこちらの商品は良い商品、こちらは不満な商品という差があるから、良い商品を選ぼうということがまだ発生していました。

しかし、もう技術競争は一段落し、どの会社も持っている技術レベル(特許技術は別として)はかなり横並びになってきています。そうすると、消費者ニーズの調査をやりまくって、「こういったところがお客様がまだ充足されていない、未充足なニーズなのではないか」という仮説を出し、その仮説、つまりお客様の未充足なニーズを解決する製品開発やサービス開発をする時に、「技術が足りていないからそのお客様のニーズを解消することができません」ということは、まずなくなってきています。今、各社が持っている技術レベルは消費者ニーズを追い越しているわけですから、各社が持っている技術で、おおよその消費者の未充足ニーズは解決することができる状態になっている、ということです。だから、世の中のあらゆる商品やサービスは、すでに最高レベルに達している、ということです。

そうすると、「どちらの商品を買っても変わらないよね。だったら安い方を買うよ」ということで、あらゆる業界でコモディティ化による価格競争が生まれているという背景が、まず前提としてあります。それが「超高度成熟化社会」ということです。

 

アテンションエコノミーと興味喚起の課題

そうなってくると、自社の商品を買ってもらいたい企業は何をするかというと、一生懸命アピールするために広告を打つわけです。昔からの定説ですが、今では多分数字が違うと思いますが、1日に人間が朝起きて夜寝るまでに3000回とか4000回の広告に接触している、ということは昔からよく言われていることです。

この注意を喚起すること、つまりアテンションを取ることが非常に大変になってきました。なぜならば、世の中が超高度成熟化社会であり、この競争の中で、各社が同じターゲットに対して「うちの商品のことを知ってくれ、買ってくれ」とアピール合戦をしているからです。これが「アテンションエコノミー」と言われているものです。

しかし、アテンションはお金で買えるのです。例えば、予算が1億円の企業と10億円を持っている企業が、同じ広告の出稿というフィールドで戦ったら、1億円よりも10億円を持っている広告主の方が10倍のアテンションを獲得することができます。なぜなら、広告はペイドメディアですから、基本的にお金を出せば出すだけ、ある一定のアテンションを獲得することができるわけです。

しかし、今の超高度に成熟化した世界における難しさとは、「なんでこの商品を買ってくれないんですか?」「もしやご存知ないんですか?」と聞くと、「いやいや、知ってる、知ってる。広告はもう何回も何十回も見たからこの商品は知っています」という答えが返ってきます。「じゃあ、なんで買ってくれないんですか?」と聞くと、「興味がないからです」と。したがって、認知は獲得しているけれど、興味喚起ができていないからファネルが次に進まない、つまり商品を買ってもらえない、という状況です。

「そうか。興味喚起がマーケティング上の課題なんだな。よし、もっと広告を頑張ろう」で興味は喚起できるでしょうか? 「興味を持ってください」「興味を持ってください」「わあ、すごい素敵ですよ」「あなたにぴったりですよ」と言っても、興味がないものは10回見ても20回見ても興味がないのです。

したがって、興味はお金で買えません。興味はお金で買えないからこそ、様々な工夫をしなければいけないし、そこで非常に差がつく時代になったな、と思います。

 

人間の「自動運転」とブランドスイッチの困難さ

さて、工夫を凝らしながら、認知はお金で買えるけれども興味はお金で買えないから、興味をなんとか獲得したい、と思った時の最大の障壁・ハードルは何でしょうか? それは、今日を生きる私たちは皆、驚くほどあらゆるものに興味がない、ということです。

これは約15年前のニューロマーケティング(脳科学のマーケティング)が流行った時代に言われていたことです。消費者をパネルに入れて、ブラインドでストローで飲ませて「美味しいですか?」といった消費者調査は、結局調査員が目の前にいるため、平気で嘘をついたりすることがあります。悪気があって嘘をついているわけではなく、思ってもいないことを聞かれたから答える、といったことが往々にしてある中で、脳科学マーケティングではMRIなどで脳の信号、血流を見ることで、嘘をつけない脳の血流の中から本当の真実を炙り出す、といったことが昔は非常に進みました。

その時にベストセラーになった、マーティン・リンストロームさんが書いた「買い物する脳」という黄色い表紙の本で、このリンストロームさんは脳科学者ですが、「生活者の85%はもう自動運転です。毎日何も考えていません。85%は無意識による習慣で人間は生きているのです」と述べていました。

まさにこれは、『売上の地図』やMARPSの中でも今まで述べてきたシステム1とシステム2、ヒューリスティック処理とシステマティック処理の話そのものです。我々人間は、できる限り酸素を消費しないように、省エネで生活していくように、生物としてどんどん進化を遂げていっているため、できる限り酸素を消費しないように進化してきています。意外と酸素をすごく消費するのは、体の中で「脳」なのです。脳は一生懸命考えると酸素をすごくたくさん使います。よく「知恵熱が出た」とか、「今日は色々なこと考えたからめちゃくちゃ疲れた」「腹減った」といったことは、ずっと椅子に座っているのに、お腹が減ったと感じるのは、色々なことを考えて脳が酸素を大量に消費したからなのです。

したがって、人間は例えば朝起きて何も考えず、いつもの生活動線で洗面所に行き、顔を洗い、歯を磨き、といったことや、いつもの同じ道で駅まで行き、何も考えず電車に乗り、気がついたら会社に着いていた、といったことが皆様も日常的にあるのではないでしょうか。これは脳が勝手に作ってくれているショートカットなのです。「あなたは生活の中で大体これをこんな感じでやっておけば大体満足するんで、これでいいですね」といったショートカットを作って、いちいち考えないようにしてくれているわけです。なぜなら、酸素を消費しないようにするためです。

このショートカット、つまりヒューリスティックで毎日生活をしていくということは、スーパーやコンビニやドラッグストアで買う一般消費材の買い物行動の中にも、非常に大きな影響を与えています。

皆様はスーパーマーケットに行った時に、カゴに商品がいっぱい積まれたものをレジに持っていき、会計をしてもらう際に、「なんでこの商品を買ったんだろうな、どうやって買ったんだろうな」といったことを、じっくり考えてみて欲しいのです。私自身もスーパーが大好きで、1週間か2週間に1回くらいしか行かないので、1回行くと非常にたくさん買います。カゴ2つ分とか買いますので、50アイテム、60アイテムもしかしたら一気に買っているかもしれません。では、50~60アイテムの買い物をスーパーでする時に、店内滞在時間が2時間も3時間もあるかというと、スーパーの中にいる時間は多分15分くらいです。15分で60アイテムとか買っているのです。1つのアイテムを買うのにかかった時間、移動の時間を含めても、棚の前に着いてその商品を買うか買わないかの意思決定を何秒でしているかというと、数秒ではないでしょうか。これはヒューリスティックなわけです。

いつも買っているカップスープがない、キッチンペーパーがない、ソーセージがない、チーズがない、牛乳がない、といったものを、もう瞬間瞬間の習慣、ショートカット、ヒューリスティック処理で買っているわけです。自動運転なのです。

自動運転で生活をしていたり、購買をしていたりする人たちにブランドスイッチをさせるためには、意識してもらわなければいけません。「お客様、いつものそれじゃなくて、こちらにしませんか?」という風に関心を持ってもらわなければいけないのです。これが非常に大変なことなのです。

 

興味の対義語は無関心

「好き」の反対は「嫌い」と考えられがちですが、**「好き」の反対は「嫌い」ではなく「無関心」**です。マザー・テレサさんや名将の野村克也監督も同じことを言っていますね。「嫌われるだけまだましやぞ」と。これはそういうことなのです。

「好き」と「嫌い」には共通項があります。何だと思いますか?好きと嫌いの共通項は「高関与」であり、関心があることです。関心があるから好きだし、関心があるから嫌いなのです。そして、どちらにも入らないのが「あの人はどう思う?」「どうも思わない」「興味ない」という人です。皆様の身近にもいらっしゃるかもしれません。好きでも嫌いでもなく、無関心、関心がないのです。

 

ニュースを読むということと認知限界

例えば、Yahoo!ニュースのトピックスについてです。皆様はニュースを見る時、スマートフォンのYahoo!ニュースアプリで読んでいる方が大多数ではないかと思います。Yahoo!ニュースは1日に何本くらいのニュースが更新されていると思いますか? これは私の情報が古いかもしれませんが、おそらく4000本くらいではないでしょうか。3000~5000本の間、約4000本のニュースがYahoo!ニュースに掲載されていると思います。毎日です。

皆様が見ているのはYahoo!ニュース、つまりパソコンであればこの画面に表示されているものです。Yahoo!ニュースはご存知の通り、独自の記者や編集委員がいるわけではありません。配信ネットワークに入っている数多くのメディアが配信しているニュースが自動的にYahoo!ニュースの編集室に配信され、それを人間、Yahoo!ニュースの担当者が目で確認しながら、どのニュースを今トピックスに上げるべきかということを、おそらく今でも人手で選別しているのではないでしょうか。

Yahoo!トピックスに上がるニュースは、おそらく4000本配信されるニュースの中の1日200本くらいではないかと思います。100本から200本がYahoo!に上がるのです。トピックスに上がったニュースは、短いと数十分、長いと2時間、もしかしたら3時間くらいトピックスに上がっているかもしれません。上げて下げて、上げて下げてということを人手でやっているわけです。ここは公共性、公益性のあるニュースの場所なので、経済ニュース、国際ニュース、地域ニュース、芸能ニュース、スポーツニュースをできる限りバランスよく配置するようにしています。一番クリック率が高いのは芸能ニュースなので、クリックさえされれば広告収入が増えるからという考え方でやってしまうと、このニュース、トピックスは全部芸能ニュースになってしまうのです。しかし、それではニュースサイトとしての公共性、公益性が損なわれるということで、かなり厳しい厳格なルールによってYahoo!ニュースは運営されています。

では、ここで皆様への問いです。皆様は広告をできる限り見たくないですよね?生活者としては。ではニュースは見たいでしょうか?ニュースは自分で主体的に見に行きますよね。では、その1日、ニュースというのは、多くの人が知った方が良いと言うから、メディアからニュースとして取り上げられているわけです。報道という意味合いからすると、すべて重要なわけです。メディアが配信しているのですから。それが4000本あるわけです。

では皆様は4000本毎日ニュースを読んでいますか?と聞かれたら、読むわけはないですよね。ではYahoo!トピックスに上がっている200本はすべて読んでいますか?と聞かれたら、それも全然読んでいないわけです。皆様は今日1日のニュースで、何本タップして読みましたか?2本とか3本とか、多くても5本くらいではないでしょうか? これが我々の「認知限界」と言われているものなのです。

少し興味はあるかもしれないけれど、時間は有限であり、興味も有限である。人が認知できるものには限界があるのです。これが認知限界です。そう考えると、広告よりもさらに自分ごと化されやすいニュースや報道でさえ、4000本のYahoo!ニュースの中で、皆様は2、3本くらいしか読まないのです。それくらいの興味関心しか持たない、ということです。

それほどニュースですら読んでくれない人々に、なぜ皆様の商品・サービスに興味を持ってもらえると思うのでしょうか?という問いです。それほど、何千、何万、何十万とあるこの世の中に溢れ返っている商品・サービス(皆様が担当されているもの)に対して、興味を持ってもらうということが、いかに大変か、ということなのです。

これくらい頑張れば、知ってくれるし興味を持ってもらえるだろう、という想定が、往々にして非常に甘いのです。そんなに簡単に興味を持ってもらえる時代ではありません。なぜならば、可処分時間も、そして自分の興味関心の認知限界も、有限だからです。

 

「無風ゾーン」という最大の脅威

したがって、マーケティングコミュニケーションにおいて、一番恐ろしいのは、疲れること、嫌われることよりも、「無風ゾーン」に入ってしまうことなのです。一番怖いのは「どちらでもない」状態です。「いたの?」「あったの?こんな商品」「気づいてすらいませんでした」という状態です。

企業の人は、なぜか「無風ゾーン」がこの世の中で一番大きいゾーンであるということが抜け落ちがちです。「知ってくれれば一定割合で興味を持ってくれるはずだ」という前提がありますが、全くそんなことはありません。

したがって、「興味関心」という言葉は皆様もよく日常的に使うと思いますが、なんとなく空間の概念で考えると、今パワーポイントのA4横長スライドで「無関心ゾーン」の中に「関心」があり、その中に「興味」があるという図になっていますが、イメージとしては、もうこの100倍くらい無関心ゾーンが広大に広がっていて、その中にこの100倍の無関心ゾーンの中に、これくらいのサイズの「関心」というものがあり、その「関心」の中の超一部に「興味」というものがあるのです。

したがって、まずは無関心ゾーンから関心を持ってもらい、その関心の中でさらに強い関心を持ってもらって、興味を持ってもらうところまでたどり着かないと、ファネルの左側から右にそんなに簡単には移行しない、という話なのです。

 

興味喚起と「自分ごと化」

今何の話をしているかというと、これだけ世の中が超高度に成熟化し、認知はお金で買えるけれど興味関心はお金で買えない、という状況です。では、興味関心というお金で買えないものを工夫しながら何とか獲得したい。しかし、それは非常に大変なことだから、ちゃんと覚悟をして臨まなければだめですよ、という話をここまでしました。

これもいつも言っている「4つのごと」、つまり「自分ごと」「仲間ごと」「世の中ごと」「人ごと」という4つの要素があり、この右上の「人ごと」のところが、先ほど言っていた「無関心ゾーン」です。興味がない、ということです。
この「自分ごと化」、つまり「自分に意味のある、自分にとって必要な情報である、物事である」と思ってもうらうことが、どれだけ大変なことか、ということです。

似た概念として「仲間ごと」があります。仲間ごとというのは、会社だったり、趣味の仲間だったり、高校の友達だったり、そのコミュニティの中では非常に話題になっていた、というものです。「こんなに話題になってるんだ。ねぇねぇ、この前友達と会った時にこんなのがめちゃくちゃみんなの中で話題になったんだけど、これって知ってる?」「え、何それ?全然知らない」といったように、その仲間の中では超盛り上がっているけれど、他の仲間とは全く断絶されたところで局所的に盛り上がっているものだったり、知られているもの、関心を持たれているものが「仲間ごと」です。これはSNSと非常に相性が良いのです。

したがって、タイムラインは人それぞれ全く違うタイムラインを見ていますが、「めちゃくちゃバズってる」「超話題になってる」と思っても、誰かに話すと「全然知らない」ということがよくあるのは、SNSが基本的に「仲間ごと」の場だからです。Xのトレンドなどは少し違いますが。

「世の中ごと」というのは、会社でもみんなが話していて、家に帰ったら家族も話している、電車に乗ったら隣の人も話している、といった、みんなが興味を持っているものです。これはマスメディアが非常に得意です。ちなみにSNSで「世の中ごと化」は作れません。作れないと思います。世の中ごとというのは、仲間ごとの断片化された局所的なものを上から超えていかない限り「世の中ごと」にはならないので、それができるのは、人々と人が局所的に繋がっているSNSという場ではなく、やはりマスの力が必要なのです。したがって、「世の中ごと」はやはりマスの力が非常に重要であるということです。

今、SNS時代における興味喚起の話をしていますが、興味がないものは、広告で10回、20回見せられても興味がないものは興味がないのです。だから、例えば山に興味がない人に「山に登ろうぜ」と言っても、興味がないものは興味がないのです。「いや、山なんか別にいいです。なんでせっかく登ったってどうせ降りるんでしょ?意味わかんないです」といった感じなのです。

しかし、皆様の仲の良い友達が、こぞって山に登っている写真や動画がInstagramやFacebookなどでバンバン投稿されていると、「山は最高だ。全く興味なかったけど登ったらこういうことだったのか!超気持ちいい」とか「最高楽しい」といったように、仲間ごとで盛り上がっています。

一方で、昔の山ガールブームなどでもそうでしたが、テレビや雑誌などでも「最近は若い人たちが大挙して山に来ています。みんな山に登っています。なぜ山に登るんですか?」といったことがテレビの情報番組などでやられると「そうなんだ。そんなに流行ってるのか。あ、こいつもこいつも登って『すごい良い』って言ってたな。いや、山とか全然興味なかったんだけど、いいのかな?ちょっと1回行ってみようかな」といった話になるではないですか。

これを私は「世の中ごと・仲間ごとからの自分ごと化」と呼んでいます。広告によって「自分ごと化してください」と言ってもしないものは徹底的にしないわけですが、この情報設計を行うことによって、世の中ごと化や仲間ごと化から攻め込むことで、少しずつ自分ごと化を促進させていく、といったことは、今も様々な会社が工夫しながら取り組んでいることなのです。

したがって、ここで右下はPRの話をしていますし、左下はソーシャルメディアやUGC、SNSの話をしています。世の中ごと化と仲間ごと化は、PRとSNSで非常に相性が良いので、下を融合させながら化学反応を起こすことによって、上の自分ごと化を促進させていくといった話をしているわけです。これはもはやSNSの公式アカウントをどうするかとか、広告をどうするかとか、PRで何か話題のニュースを配信するといった単発的な話ではなく、情報の設計、情報デザインの話になっているのです。

 

情報接触の変化とファネルの逆流

メディアの分散化は、もうどんどん進んでおり、昔は「このメディアとこのメディア、この番組とこの番組、このニュースサイト、このプラットフォームを抑えておけば、だいたいリーチできる」という時代でした。しかし、今はもう様々な人が、様々なメディアをザッピングしながら、非常に多くのものを使い分けているため、バラバラなのです。スマートフォンやデジタル、SNS時代における情報接触の特性は、大きく変わってきています。

なぜInstagramがこの10年で一気に普及したかというと、Googleは「検索をする場」ですよね。検索は非常に疲れるのです。なぜなら、検索しようと目的を持って、自分から主体的・動的に何を検索するのかを決めてGoogleを開き、検索しなければならないからです。

しかし、Instagramの「発見タブ」のようなものが超当たり前になっているのは、なぜ皆がタブを使っているかというと、何も考えなくていいからです。ちょっとエレベーターが来るまで30秒暇とか、電車が来るまでの3分間暇な時に、「何検索しようかな?」「最近気になっていること何かな?」「よし、Googleで検索しよう」なんて面倒くさくて、そんなことはしないわけです。しかし、「ちょっと暇だな。30秒暇をつぶしたい」という時に開いて発見タブを見ていれば、何も考えなくても、何か情報が向こうから勝手にやってきてくれるではないですか。

例えば、右側の古いキャプチャーですが、この天幕登山をしているかっこいい全身黒色の人がいたとします。この人「めちゃくちゃかっこいいな。いいな、この感じ。このテント最高。なんか1人用のピルツで、なんかすごいかっこいいな。これ何だろう?」と興味を持つとします。そしてタップをすると、多分この人はハッシュタグをたくさんつけてくれているので、「あ、なんだこのテントはどこどこのメーカーのテントらしいぞ」といった感じで、ハッシュタグの検索から、今度はGoogleに行って検索をして、このメーカーのこのピルツの三角形のテントを見に行くかもしれません。

これ、非常に面白い動線の変化があったと思います。マーケティングコミュニケーションのファネルは、認知があって、認知をした人の一部が興味を喚起され、そして商品の理解がされた人たちの一定割合の購入意向が高まって、一定割合の人が買ってくれる、という、少しずつ減少しながら左から右に流れるような話です。

しかし、例えばInstagramがなぜこれほど多くの企業がマーケティングに使っているかというと、この発見タブで見たこのピルツのテントが「かっこいいな」と思ったとします。私はこのテントのメーカーも知らないし、この製品の名前も知りません。つまり「認知していない」ということです。しかし、私はこの発見タブを見た時に「お、かっこいい。これいいな」と感じています。つまり、興味が喚起されているわけです。そして、もう購入意向が少し高まっているわけです。この興味が喚起され、一定の購入意向とともに、この商品は一体どこのメーカーの何という商品なのだろう、と検索し、メーカーサイトに行ってこの商品のサイトを見て、「あ、このメーカーのABCというテントなんだ」と認知しているのです。

これはマーケティングコミュニケーションのファネルの、ある種軽い革命のようなものだと私は思っています。認知に逆流しているのです。興味があってから認知しているのです。認知から興味ではなく、興味喚起から認知しているのです。

したがって、このように昔から「そういうものだから、そういう風にマーケティングコミュニケーションを設計していこう」というのが、ソーシャル化や、今まで述べてきた話の中で、かなりぐちゃぐちゃに変わってきていることなのだと思います。

PR・SNSの複合効果とIMCへの再適合

IMCの変革:POEからEarnedとSharedの影響力へ

さて、ここまでのまとめです。今までは左側のPOE(Paid, Owned, Earned)メディアがありました。Paid(広告)で認知してもらう。だから、広告予算をたくさん持っている企業が非常に有利でした。そして、15秒のCMでは商品の理解までは深まらないので、「もっと知りたい」と思った人を「続きはWebで」と言ってOwnedメディアに連れて行き、Ownedメディアでしっかりと商品・サービスの特徴を知ってもらう、という流れでした。Paidはやはり広告なので、すべてを信じてもらうことが難しい側面を、EarnedメディアのPRで信頼性などを補完する、というのが昔の情報設計でした。

しかし、最近は右側に移行してきています。どんなに広告でアピールしても、「そりゃ広告だから良いことしか言わないよね」といった認識が広まってきてしまっているわけです。したがって、非常に多くの人たちが、どこで商品を知ったり、興味を持ったり、理解したり、「買いたい」という気持ちになったり、買うということを意思決定しているかというと、かなりこのEarned(PR)とShared(ソーシャルメディアやSNS)という場に影響力が移行してきているのです。なぜならば、右側の2つ(EarnedとShared)は、企業が直接コントロールすることができないからこそ信頼できると、多くの消費者が考えているからです。これが、ざっと総ざらいで今まで話してきたことです。

 

ソーシャルメディア時代のIMCの具体例

さて、ここからはいよいよ本丸のソーシャルメディア時代のIMCの話に移ります。マーケティングというものがあり、そのマーケティングの中に価値を伝えるマーケティングコミュニケーションがあり、その中にデジタルマーケティングコミュニケーションがあり、ソーシャルメディアマーケティングがあり、SNSがある、というような、ディレクトリ型の構造で物事を理解しがちですが、それは違います。

冒頭でもお話しした通り、IMC(統合型マーケティングコミュニケーション)は、各施策を単独でやるのではなく、それぞれのメディアやプラットフォームの文脈を活用しながら、これらすべてにしっかりと360°で取り組んでいきましょう、というものです。しかし、IMCという概念自体、1980年代に生まれたものですから、40年以上ずっと言われているのです。メディアミックスからクロスメディアへ、IMCが大事だ、といったように、40年以上もIMCと言われているということは、40年以上かかっても多くの企業はIMCができていない、ということでもあります。

一つずつ、施策が増えていくわけです。SNSも左上にできてきたからIMCの一つとして足し算しよう、加えよう、と昔は物事を捉えていましたが、もうそれは古いです。今の捉え方としては、ソーシャルメディア時代のマーケティングコミュニケーションに適合させていく時代に入っています。したがって、このIMCの中にSNSも追加して取り組んでいきましょう、ではなく、あらゆるものがソーシャル化した時代におけるテレビCMとは何か、ソーシャルメディア時代における交通広告や駅貼り看板のあり方とは何か、という風に考えていく、ということです。SNSをどうするか、というだけでなく、そういった視点で考えることが重要です。

本日は90分の講義しか時間がなく、一つ一つの事例を今から紹介していくと時間が足りませんので、ぜひ皆様はアーカイブでこの資料も公開していますから、すべてリンクを貼ってありますので、時間がある時にぜひ見てみてください。きっと「なるほどね」となるはずです。本日はざっと、細かいところは触れませんが、概要をご紹介し、まとめに入っていきたいと思います。

ソーシャルメディア時代の各メディア活用事例

ソーシャルメディア時代のテレビCM・動画広告

例えば、テレビCMではなく、ソーシャルメディア時代におけるテレビCMということを考えると、ポカリスエットのデモムービーはぜひ後でクリックして見てみてください。ご覧になった方もかなり多いのではないでしょうか。非常に美しく、完成度の高いこのテレビCMは、ポカリスエットらしさに溢れていて、素晴らしい作品です。当時公開された時、「なんだこれすごい」ということで、Xなどでも非常にバズっていました。ポカリスエットさんは、このテレビCMを公開することによって、それがSNSで大いに話題になることも、ある種最初から設計してコンテンツを作り、テレビにも使っている、と私は捉えています。

また、このテレビCMの近くにある動画広告も、かなり昔のものですが、プラズマ乳酸菌の「SPECIAL STUDENT」の動画は、ご覧になった方が非常に多いのではないでしょうか。これも「あるある、分かる、分かる。昔の昭和時代の小学生、小学校ってこういうことあったよね。こういうやついたよね」といった内容です。これもSNSで非常に話題になりました。これも動画コンテンツですが、大いにSNSでバズるように動画を作っている、ということではないでしょうか。これもSNS時代における動画広告と捉えた方が分かりやすいです。

あとは、天才的なヒットメーカー、バズメーカーである日清食品チキンラーメンさんの動画です。これはもう、笑わずにこの動画を全部見切れる人がいたら、私がお礼を差し上げます、というくらい笑いが止まりません。これも日清食品さんは、非常に計画的かつ意図的にやっています。

 

バズを生み出す「琴線スイッチ」

世の中の人たちが話題にしたくなるようなコンテンツは、別に動画だけではありません。様々なコンテンツフォーマットがありますが、人は「振り子論」というものがよく当てはまります。「事前にこんなもんかな」と思っていて、「ああ、こんなもんだった」となると、感情のアンバランスは生まれません。振り子がバランスしているからです。その状態では、人は口コミをしません。

しかし、「全然期待していなかったのにすごかった」とか「期待していたけど想像を超えてきた」という時に、振り子が大きく振れるのです。そうすると人間は感情的なアンバランスな状態になり、それを誰かに話したり、SNSに投稿したりすることによって、感情のバランスを取ろうとするのです。人間というのは面白いものです。

したがって、基本的にはこの振り子が大きく揺れるかどうかが、バズるかどうか、口コミとして多くの人たちが会話をするかどうかのポイントになります。私はそれを「琴線スイッチ」と呼んでおり、人はどの感情のスイッチが押され、当初想定していなかったほど振り子が大きく振れると口コミが生まれるのか、といったところを、このような6つの要素で整理しています。これは参考までです。

先ほどご紹介したポカリスエットなどは「何これ、すごい!」という感動が多かったのではないでしょうか。日清食品さんなどは、だいたい「笑い」のボタンを押しに来ています。また、ブランドの行動が難しい企業などでは、やはり「感動系」の部分のスイッチなどは非常に相性が良いと考えています。

 

ソーシャルメディア時代の音声広告・新聞広告・交通広告・イベント

ラジオ広告も、単に音声コンテンツを作ってラジオで広告を流して終わり、ではありません。これは弊社のトライバルでモダンエイジというチームが担当したプロモーションですが、非常に人気の声優さんを起用した音声広告です。これも最初はSpotifyだけで配信していましたが、第2弾はYouTubeでも音声をベースとした動画を作成し、配信しました。これも最初Spotifyでしか配信していないわけです。お金をかけた分しか広告は当然出稿されませんが、これは明らかに、この声優さんの大ファンの方々がたくさんいるので、その方々がこの大好きな声優さんが起用された広告を聞くことによって、大いに感動したり喜んでくれて、その人たちがSNSで話題にしてくれる、ということを最初からある種期待というか、織り込みながらコミュニケーションを設計しているわけです。これも、ソーシャルメディア時代における音声広告の考え方です。

ソーシャルメディア時代の新聞広告で言えば、2020年のユニ・チャームのラックスの広告は、「採用の履歴書から顔写真をなくします」というものでした。これも、写真がスマートフォンでたくさん撮られ、Xのタイムラインを埋め尽くしていました。新聞の広告枠をはるかに凌駕するエンゲージメントとインプレッションをソーシャルメディア上で獲得し、ソーシャルメディアで非常に話題になると、「今この広告がSNSでめちゃくちゃ話題になっています」ということをマスが報道として、ニュースとして取り上げて、さらに話題が拡散するという好循環に発展していくわけです。

交通広告も、結局この駅の乗降客の人数分しかインプレッションができないという宿命を持っているのが、駅貼りや看板といった媒体です。しかし最近は、この交通広告や駅貼り看板の媒体資料の中に、「乗降客は何人なので、大体どれくらい出稿すると何人が何回見る広告の場所です。加えて、こうしたクリエイティブによって、何人が都合何枚の、写真や動画を撮って、それがXで投稿されてバズることによって、これだけのアーンドインプレッションからメディアに露出され、これだけ話題になる。だから、クリエイティブ次第でこの駅貼り看板の広告枠の力をさらに増幅することができます」といったことが、もう多くのOOH(屋外広告)の媒体資料の中に書かれ始めているのです。

だから、これが普通にOOHを考えていくのではなく、ソーシャルメディア時代における駅の広告はどうやったらもっと面白くできるのか、という考え方ではないでしょうか。

イベントも非常に昔の例ですが、これは20年前の私のセミナー資料から引っ張ってきたもので、今回検索してもGoogleの画像検索でも全く出てこなかったため、著作権者の方がいらっしゃいましたら、削除いたしますのでお申し出ください。これはもう20年くらい前でしょうか、15年くらい前です。倖田來未さんが新しいアルバムをリリースした時に、渋谷のセンター街で倖田來未さんのそっくりさん100人を行列させたり、右上はORANGE RANGEの新しい楽曲かアルバムの時に、なぜか林家ペー・パー子さん2人プラスそっくりさんがORANGE RANGEの服を着て100人が行列するといったものです。他にもグリム童話の赤ずきんちゃんや、昔はかなりありましたね、ジャッキー・チェンさんや、アディダス、アシックスなども、ビルの壁面を垂直にリアルな人間がロープを付けながら走っていく、といった、実際に人間が動く広告、つまりOHのようなものです。昔、かなりそういったものが流行った時期がありました。

これらは、いわゆるバイラルイベントのようなものの走りです。イベントは、その場所に居合わせた人たちにしかその情報が当然伝わらないわけです。その代わり、情報リーチや接触する人数は少ないけれど、非常に深いブランド体験をすることができる、という特徴があります。しかし、やはりいかんせん接触できる人数規模に限界があるため、興奮した人たちがスマートフォンを取り出して動画を撮り、それがXなどで拡散されることによって、先ほどの駅貼り看板と同じように、これもソーシャルメディア時代におけるイベントといった考え方ではないでしょうか。

 

ソーシャルメディア時代のPR

さて、PRです。きのこの山とたけのこの里の国民総選挙、ついに発表会で新・たけのこの里が初勝利、といったニュースも、SNSで何が話題になるニュースなのかを知り尽くしたメーカーの方や広告会社が企画設計をして、このようなものを広告ではなくPRとして話題にしていっているわけです。

したがって、PRというのは本来、メディアに取り上げてもらうことが一つのゴールだったわけですが、ソーシャルメディア時代におけるPRというのは、メディアに取り上げてもらうことがゴールではなく、取り上げられることによってSNSで大いに話題になり、あわよくば「今SNSで超話題の」というものがもう一度メディアに返ってきて、再びニュースになる、といったこの回転を作って増幅させていく、ということが今では多くのPR会社で当たり前に考えられています。

ソーシャルメディア時代のPRとして、これも懐かしいですね、別府における遊園地(「別府に、地獄のテーマパークをつくろう!」)です。これは「本当に100万回再生されたら本当に遊園地をやります」といった形でPRし、大いにバズって100万回再生を余裕で達成し、本当に遊園地のイベントをやっていました。そうすると、「今ネットで話題の」というのがニュースになり、さらにそれがネットに返ってきて動画の再生数がまた跳ね上がり、実際に本当に遊園地をやったとなると、またメディアが取材に来て、「昔SNSでバズったやつが本当に今遊園地やってます」といった報道がまたさらにバズる、という好循環を作っていった例です。

その他、日清食品さんはUFOの事例など、様々あります。

ファンと連動した店頭プロモーションやウェブサイト設計

もう少しで終わります。店頭も、本当は店頭で写真撮影してはだめ、というところもありますが、これも弊社(トライバル)のモダンエイジというチームが担当させていただいているものです。このような非常に人気なIPやタレントさん、インフルエンサーなどを起用することによってファンダムに火をつけるものです。このキャラクターやタレントさん、声優さんが好きなファンが、実際にSNSで話題になっていることを知って「どれどれ、私も実際にその商品を見に行きたい」と店頭に行き、「本当にあった!」と言って「ツルハでエアりむ見つけた」というハッシュタグで皆がこぞって投稿し、大いにバズっていく。そして、皆それを見てまた店頭に人がやってきて商品が売れていく、というサイクルをこれも意図的に作っているわけです。これも店頭マーケティングやInstagramプロモーションのソーシャル化、つまりソーシャルメディア時代における店頭プロモーションの設計の仕方の一つだと思います。

こういったものや、@cosmeさんもかなり色々なことをご一緒させていただきますが、このようなファンの方々から「ありがとう」と言われ、かつ店頭にも人が多く集まり、商品の実売にもつながる、といったものは、店頭のInstagramプロモーションを単体でやるのではなく、エンターテイメントの力やSNS、ファンダムの力といったものをすべてかけ算で融合させていく、というような考え方での設計です。

これはソーシャルメディア時代のウェブサイトですが、少し毛色が違いますね。これもいつも「売上の地図」でもご紹介させてもらっている、できる限りポジティブな口コミしかあっては困ると思われがちな自社のサービスサイトの中で、ユーザーの人たちのすべての声を余すところなくすべて公開しているものです。Amazonや様々な食べログ、価格.comなどでレビューが書き込まれるのはありますが、自社のサービスサイトの中で「とても不満です」という0点から6点のレビュー1万4000件をすべてフル公開しているのは、やはりソニー損保さんが一番最初の先駆者だと思います。これもオウンドメディアやサービスサイトのソーシャル化の一つの流れではないかと思います。

ソーシャルメディア時代のIMC実践と情報設計のポイント

ソーシャルメディア時代のIMCの結論

さて、まとめます。この左側のIMCの中に新しいSNSが出てきたからこれも足し算でやっていきましょう、という考え方ではなく、右側のように、ソーシャルメディア時代にどのように適合させていくかという考え方でいきましょう、という話です。

やはり肝は、SNSとPRです。このSNSの情報伝播力と、PRによるこのマスのリーチ力、あるいは広告と違って、多くの人にしっかりと「自分ごと化」してもらえる、興味を持って接触してもらえる「信憑性」「信頼性」がある、という点で、このSNSとPRは非常に相性が良いのです。

これはもう単独でやるのではなく、この右側のように、SNSで話題になるようなニュースを意図的にしっかりとPRとして作りに行く。そしてそれがリリースされたら、ある種見込み通りSNSやソーシャルメディアで話題になり、話題になりまくったら「今SNSで話題の」というものがもう一度上に返ってきてぐるぐる回る、この2回転するような状態になったらもう最高の流れです。これはSNSとソーシャルメディアの2つの掛け算ですが、今お話した通り、これらすべてをどのようにしたら、このSNSとPRの掛け算の中に連携させていくことができるか、ということが、ソーシャルメディア時代におけるマーケティングコミュニケーションであり、ソーシャルメディア時代におけるIMC、つまり「今までのマーケティングコミュニケーションをソーシャルメディア時代に適合させる」という考え方です。

だから、SNSを単独で考えるのではありません。「バズらせたい」とか「公式アカウントをどうしようか」ということも大事ですが、それだけでなく、今まであったこのマーケティングコミュニケーションを、いかにソーシャルとPRの力を連携させ、増幅させていくか、効果を最大化させるか、という、ここら辺のプランニング力が非常に重要になってきている時代だと思います。

 

情報設計のポイントと今後の学び方

このソーシャルメディア時代における情報設計のポイントは以下の通りです。

  • 人が喋りたくなるかどうか。
  • 今世の中の空気感的に話題になる空気感かどうか。
  • 人がシェアしやすいような情報のパッケージになっているかどうか。
    • 例えば、非常に説明的なものはバズりにくいです。
    • 一言で言いやすいとか、動画であれば非常に短い、テキストの文章の量が非常に短いからツイートしやすい、といったようなことです。

この3つをぜひ意識しながら情報設計をしていただけると良いのではないでしょうか。

 

結論:適合させるという考え方

マーケティングのソーシャル化についての結論は、「SNSを活用する」という考え方から、「今までのマーケティングをソーシャル時代に適合させる」という考え方で、ぜひ皆様考えてみてください。
一番最初の冒頭の「売上の地図」のところでは、「ここに位置しているけれど滲んでいますよ、他との連携を考えていくのですよ」と述べました。マーケティングコミュニケーションのファネルマップも「一つ一つの箱を単独で考えていくのではありませんよ」「単独で考えることも大事ですが、それだけではありませんよ」という話は、このような背景の話でした。

共通言語づくりとこれからの学び方

とにかく「次に何が来るのか」「SNSが…」という話ではなくて、本日お話ししてきた通り、「今までのマーケティングコミュニケーションをソーシャルメディア時代にフィット、適合させていくのだ」という風にぜひ考え始めてください。
「売上の地図」「業界別マーケティングの地図」「マーケティングつながる思考術」などで効率よく復習することもできますので、ぜひ皆様、復習はこちらでも行ってみてください。

最後に一言だけ申し上げます。非常に多くのご質問をいただいておりますが、一番多かった質問は「今日聞いている皆様は『うんうん、分かる、分かる。だよね。だよね』となるのだけれど、社内でこの話が全く通じない、お客様が全く今日の話を理解してもらえず、『もっとSNSをうまく使ってこれをやれ』という話にしかならないのだけれど、どうしたらいいのでしょうか」という叫びでした。しかし、これは「こうしたらすぐに簡単に解決する」というものではなく、ポイントは共通言語を作るしかないのです。共通言語がないと議論にも会話にもなりません。

少し遠回しで恐縮ですが、MARPSのコンテンツは無料で視聴できますので、ぜひ「騙されたと思ってこの動画を見てみてください」というように、本日のURLを共通言語を作りたい方々に見ていただき、その後に30分から1時間、何か会話したりディスカッションしたりすると、少しは話が前に進むのではないでしょうか。ポイントはとにかく共通言語作りだと思います。

以上で本日の講義は終了です。デジタルマーケティング連続講座は残り2回です。最後までぜひ学んでいってください。お疲れ様でした。

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この記事の学習コンテンツ

講座
デジタルマーケティング連続講座⑭ ソーシャルメディア時代のIMC