売上とソーシャルメディア ~マーケティング環境の変化と未来とは~ 振り返りレポート
ソーシャルメディア誕生以前と以後で、「マーケティングは激変した」と言っても過言ではないでしょう。
「ソーシャルメディア」とは、SNSだけを指す言葉ではありません。
ソーシャルメディアとは人々が情報を自由に交換できるすべての場を意味し、SNSはその一部に過ぎません。
人々がソーシャルメディアで情報を交換し相互に影響し合うようになったことで、情報の流通量は圧倒的に増加し、生活者の意思決定を激変させてしまいました。
このような環境下において、マーケティングコミュニケーションはもはや一方通行の情報伝達で完結するものではなくなりました。
ソーシャルメディアの存在は、マーケティングを行うためには避けて通れない前提条件として考慮する必要があります。
今回の特別イベントは、国内ソーシャルメディアの25年をまとめた『ソーシャルメディア四半世紀』(日経BPマーケティング)の著者である東京経済大学 コミュニケーション学部教授の佐々木さんをお招きしました。
すべてのマーケターがおさえておくべきソーシャルメディアの変遷と未来について解説いただいたイベントの内容をまとめます。
なぜマーケターはソーシャルメディアの変遷を理解する必要があるのか?
ソーシャルメディアとマーケティングの関連性をテーマに取り上げると、多くの人はSNSマーケティングのTipsを期待すると池田は言います。「どうやったらバズるのか?」「ファンやフォロワーはどうすれば増えるのか?」「次に流行るSNSはなにか?」などを気にする人は少なくないでしょう。今回取り上げる内容は、このような手法論の話ではありません。
ソーシャルメディアはマーケティングを行う環境そのものを激変させました。マーケティングを学ぶうえで、ソーシャルメディアによって起こった変化の本質を理解することが欠かせません。
では、ソーシャルメディアが起こした変化の本質とはなんでしょうか?
それはソーシャルメディアが、人類の発展を支える「知の共有」の制約条件を取り払ったことです。今回は、多くの生活者が利用し、マーケティングコミュニケーションを行ううえで存在を無視することができなくなったソーシャルメディアの本質について理解を深めることをめざします。