振り返り記事
公開日:2024年6月27日

売上とブランド 特別編 実務家が語るブランディングの最前線 振り返りレポート

アーカイブ動画:
講座資料:
目次

抽象度が高い概念である「ブランド」について理解するためには、理論はもちろん実践による経験の積み重ねが欠かせません。

これまでMARPSではブランドに関する特別イベントを複数回実施しました。今回は『実務家が語るブランディングの最前線』と題して、実務家による体験談にもとづく知恵の共有を目的とした特別イベントを実施しました。

ゲストには、広告代理店勤務を経て現在はニューバランス ジャパンにてマーケティング部門のディレクターを務めており、さまざまなイベントでの登壇経験やメディアからの取材経験をお持ちの鈴木 健さんより、リアルで実践的なブランドマーケティングの考え方と、支援会社・事業会社それぞれの課題と両社の理想の連携についてうかがいました。

鈴木 健さんは国内外問わず多くの文献に日常的に触れており、ニューバランス ジャパンでもさまざまなチャレンジに取り組まれています。企業や環境を変えても再現性高く成果を出すための考え方を池田と対談形式で議論した様子をまとめます。

戦略はシンプルに、クリエイティブこそ言語化を

鈴木さんはマーケティングはもちろん、最近はビジネスそのものに対する関心が高まっているとのことで、おすすめ書籍として『戦略の大家』と呼ばれるリチャード P.ルメルトが執筆した「良い戦略、悪い戦略」(日経BPマーケティング)と「戦略の要諦」(日経BP 日本経済新聞出版)を紹介いただきました。

これらの書籍の良いポイントは、大企業に限ったエピソードだけでなく、個人商店の例も取り上げられているなど、良い戦略とは企業の大小を問わず非常にシンプルなものであるという示唆が得られる点。実務で役立つエピソードが複数掲載されており、繰り返し読むことで毎回発見があるそうです。

また、広告代理店出身で広告が好きだと語る鈴木さんは「優秀なクリエイターは言語化ができる」と言います。日本ではクリエイティブに関する書籍をクリエイターが書いていることがほとんどですが、ポール・フェルドウィック氏(元DDBのストラテジックプランニングディレクター)は戦略ブリーフとクリエイティブは「行ったり来たりすべき」という言説や、オーランド・ウッド氏のいる調査会社System1は、クリエイティブごとの広告効果の違いをまとめていたりなどしています。優れたクリエイティブとは、戦略を実現するに足るクリエイティブであると考えられます。

※ポール・フェルドウィック氏の書籍に関する鈴木さんのコラムはこちらから、オーランド・ウッド氏の書籍についてのコラムはこちらからご覧いただけます(ともにAdverTimes.(アドタイ)の記事となります)。

ログインして記事の続きを読む
ログイン
アカウントをお持ちでない方は
無料で会員登録