振り返り記事
公開日:2024年2月2日

『マーケティングつながる思考術』連続講座①~失敗しないために、あなたが学ぶべきこととは?~ 振り返りレポート

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トライバルメディアハウス代表の池田が上梓した、マーケティングの医療ミス撲滅を目指す書籍『マーケティング「つながる」思考術』(翔泳社)の内容をもとにした連続講座がはじまりました(全12回を予定)。

連続講座の初回では、マーケティングを学び、実践する上で知っておくべき基本的な考え方を池田が解説しました。

講座の先に目指してほしいこと

本講座を受講する心構えとして、「知る」ではなく「わかる」を目指してほしいと池田は言います。

知ることだけを目的とするなら書籍を読むだけで事足りる一方で、マーケティングの現場では、知っているだけでは役に立ちません。学習した知識を自らの糧とし、現場で活かせることが理想です。しかし残念ながら、マーケティングの現場では学んだことをそっくりそのまま使えば成功できるわけではなく、自らの環境や課題に合わせて学んだことをチューニングしたりカスタマイズできることが欠かせません。そのためには、「知る」の先にある「わかる」までたどり着くことが必要です。

知ったこと(借り物の知識)を、分かる(自分の知識にする)には、「考える」ことが不可欠です。だからこそ、講座を受講しながらたくさん「考える」ことをおすすめします。具体的には、学んだことを自分なりに要約して書いたり、周囲に教えてみたりすることがおすすめです。最初は驚くくらい上手くいかないことが多いでしょう。それはまだ借り物の知識だからです。チャレンジを繰り返すことで、きっと成長を実感しやすいはずです。

本講座の狙い

以下のような経験はありませんか?

  • テレビCMをやったけど売上が上がらない!
  • 動画マーケティングに取り組んだけどCPAが高すぎる!
  • コンテンツマーケティングやソーシャルメディア公式アカウントをはじめても売れた実感がない!
  • インフルエンサーに投稿を依頼したけど拡散しない!

限られた予算やその他のリソースを投下したにも関わらず、「こんなはずじゃなかった!」で終わった経験を持つ方は少なくないでしょう。また、「流行っているから」「新しいから」「競合もやっているから」という理由で施策に取り組み始めたこともあるはずです。ここに、大きな罠が存在します。

マーケティングは、医療における診断と処方に例えることができます。

マーケティングでは売上を上げたいという目標に対して、その目標達成の障害となっているものを取り除くことが求められます。そのために、障害はなにかを特定し(診断)、その障害を取り除く方法を考え実行する(処方)というアプローチが必要です。

症状が分からないのに、新しいから・みんな飲んでるからという理由で薬を飲むなんてことはありえません。しかし、マーケティングの世界ではそれが横行しているのです。

SNSや広告、動画、コンテンツマーケティング、PRなど、具体的な手法(処方)に関する方法論は多く存在します。薬のマニュアルはあふれていても、それぞれの薬がどういうときに有効なのかがわかるものはほとんど存在していません。この事実が、マーケティングの医療ミスを起こしてしまう主な要因なのです。

本講座では、売上が上がるまでの全体像を俯瞰したうえで各施策の効果を理解することをめざします。つまり、診断と最適な処方ができるようになることが理想のゴールです。

「この薬はこの症状に効く薬である」ことを理解するだけでなく、「この薬はこの症状には効かない」を理解することを意識してください。効かないことが分かれば、効かない薬を処方してしまうミスを無くすことができるはずです。

まとめると、先述した「こんなはずじゃなかった!」は多くの場合で診断と処方のミスではなく、診断をせずに薬を飲んでいるから故に起こります。新しい薬が決して悪いわけではありません。飲むべきなのかどうかは、新しいかどうかではなく、必要かどうかで判断できるようになりましょう。

テクノロジーの進化や消費者の変化によって、新しい薬が日々生まれています。新しい薬は、今までできなかったことができるようになったという意味で、良い薬であることがほとんどです。一方で、その薬を自分も飲むべきなのかを判断するのは自分自身であるということをおさえておきましょう。

おさえておくべきポイント① 可変の領域を把握しよう

マーケティングのゴールは単純化すると「お客様に買っていただく・買い続けていただく状態をつくること」です。一方で、マーケティングにおいてなんでもできる魔法の杖は存在しません。

たとえば、リピート売上を生み出すことは広告宣伝では困難です。
なぜなら「もう一度買いたい」という気持ちになってもらうためには、そもそも商品・サービスのパフォーマンスが悪ければ実現できないからです。マーケティングはとても広い領域を持っているので、この例のように、自分の領域でできること・できないことを判断できるようになることが必要です。

おさえておくべきポイント② 万能薬は存在しない

以下の図をご覧ください。

この図は、売上という右上に向かう力を強めようとしても、競争相手のコミュニケーションによって逆の力(売上を減らそうとする力)がはたらき、綱引きのような状態になることを表しています。あらゆる商品・サービスが飽和するいま、競合が存在しないことはほとんどありえません。自社が100万円売れたら、競合が100万売れていない状態(逆もしかり)なのです。

そして、売上を上げるためにマーケティング活動に含まれるさまざまな活動(広告、価格決め、営業パーソンの営業力など)が、それぞれ売上を引き上げるための力の一部(図における右上に引っ張る力)になります。それぞれが細い綱のような役割を果たし、最終的な売上を伸ばそうとする力に集約されるのです。

上記の綱引きにおいて「売上を直接引き上げる綱」は存在しないことはおさえておきましょう。だからこそ、しっかり右上に力を働かせるために、各施策がどのような力を発揮するのかを理解しておくことが欠かせません。

まとめ

  • 知るだけではマーケティングの現場では役に立たない。自分の頭の中でたくさん考えて、借り物の知識を自分の知識にしよう。自分なりに要約したり、他人に学んだことを教えたりすることがおすすめ
  • マーケティングの現場では、診断を飛ばして処方が行われがち。新しいとか、競合がやっているからで処方する薬を選ぶのではなく、自分に必要かどうかを判断できるようになろう
  • マーケティングは魔法の杖ではない。広告宣伝の力だけでリピート売上を上げることができないように、自分の領域ができることとできないことを把握しよう
  • 売上を直接上げる施策はほとんどの場合存在しない。マーケティング活動の総体として売上を上げる大きな力が働くように、適切な診断と処方ができる状態をめざそう

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